加速度脈波・局所発汗計測による脳卒中片麻痺患者の自律神経機能障害
「I はじめに」脳血管障害の麻痺側上肢疼痛・腫張は, 肩手症候群(Shoulder hand syndrome:以下SHS)として主に脳卒中発症後の1~2か月のリハビリテーションを積極的に進める時期の発症が多い1). この病態は, 肩関節の亜脱臼などの麻痺側上肢の障害が, 反射性交感神経性ジストロフィー(Reflex sympathetic dystrophy:以下, RSD)を起こすものと考えられているが, その病態はなお解明されていない1-3). このSHSは, 麻痺側肩・手の疼痛・腫脹・浮腫などが日常生活活動(Activities of daily living:以下, ADL)や生活の...
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Veröffentlicht in: | 日本温泉気候物理医学会雑誌 2009, Vol.72(3), pp.193-200 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I はじめに」脳血管障害の麻痺側上肢疼痛・腫張は, 肩手症候群(Shoulder hand syndrome:以下SHS)として主に脳卒中発症後の1~2か月のリハビリテーションを積極的に進める時期の発症が多い1). この病態は, 肩関節の亜脱臼などの麻痺側上肢の障害が, 反射性交感神経性ジストロフィー(Reflex sympathetic dystrophy:以下, RSD)を起こすものと考えられているが, その病態はなお解明されていない1-3). このSHSは, 麻痺側肩・手の疼痛・腫脹・浮腫などが日常生活活動(Activities of daily living:以下, ADL)や生活の質(Quality of life以下QOL)のほか訓練にも支障をもたらす. 実際の診療では, 脳卒中麻痺側上肢では, 疼痛のほか, 発赤・腫張, 発汗過多など認める. 筆者らは, 脳卒中早期で手部温度は上昇し手関節周囲径と有意の正の相関性から腫脹・炎症を示し, 脳卒中回復期では手部温度は低下し, 上肢萎縮との相関性を報告した4). |
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ISSN: | 0029-0343 1884-3697 |
DOI: | 10.11390/onki.72.193 |