寒冷血管反応に及ぼす八邪穴への鍼通電刺激の効果について

寒冷血管反応(cold induced vasodilatation:CIVD)とは, 寒冷曝露時に引き起こされる皮膚血管の収縮反応に引き続く血管拡張反応のことであり, Lewis(1930)1)によって初めて報告された. それ以降, CIVDは寒冷刺激に対する生体の抵抗性(耐寒性あるいは凍傷抵抗性)を表す指標として用いられ, 臨床的には冷え症などについて検討されてきた2)3). これまでのCIVDに関する研究は主として皮膚温のみによる検討であり, 皮膚温と皮膚血流量の関係については不明な点が多く, 鍼灸刺激のCIVDに及ぼす効果の研究においても同様であった4). そこで本研究では皮膚温と皮膚...

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Veröffentlicht in:日本温泉気候物理医学会雑誌 1995, Vol.58(3), pp.187-197
Hauptverfasser: 岡本, 芳幸, 矢野, 忠, 山田, 伸之, 廣, 正基, 渡辺, 一平, 浅田, 忠
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:寒冷血管反応(cold induced vasodilatation:CIVD)とは, 寒冷曝露時に引き起こされる皮膚血管の収縮反応に引き続く血管拡張反応のことであり, Lewis(1930)1)によって初めて報告された. それ以降, CIVDは寒冷刺激に対する生体の抵抗性(耐寒性あるいは凍傷抵抗性)を表す指標として用いられ, 臨床的には冷え症などについて検討されてきた2)3). これまでのCIVDに関する研究は主として皮膚温のみによる検討であり, 皮膚温と皮膚血流量の関係については不明な点が多く, 鍼灸刺激のCIVDに及ぼす効果の研究においても同様であった4). そこで本研究では皮膚温と皮膚血流量の同時測定により, 八邪穴への鍼通電刺激の耐寒性に及ぼす効果についてCIVDを指標に検討したので報告する. 対象と方法 1. 研究対象 健康成人男性19名(18歳~32歳, 平均年齢24.2歳)女性3名(21歳~27歳, 平均年齢24.3歳)の22名を研究対象とした.
ISSN:0029-0343
1884-3697
DOI:10.11390/onki1962.58.187