草津温泉における慢性関節リウマチの治療について

草津温泉はPH1.6の強酸性泉で時間湯という高温浴を反復する慣習浴療法が民間で行われているが, これは非特異的変調療法と考えられている. 時間湯入湯者159名の疾患分数ではリウマチ性疾患がで皮膚疾患(45.2%)についでいる. 最近温泉治療を目的として当分院に入院した200名の患者のうち運動滞疾患は39.5%で慢性関節リウマチは30例であり, StageはI~IIIにわたっており, そのうち25例に症状の軽快を認めた. 又ステロイド使用の10例については退院時難脱に成功したもの6例, 減量し得たもの2例であった. 又, 温泉治療の他, 全く抗リウマチ剤の併用を行わなかった2例は何れも軽快を認め...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本温泉気候物理医学会雑誌 1971, Vol.35(1-2), pp.29-29
1. Verfasser: 小嶋, 碩夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:草津温泉はPH1.6の強酸性泉で時間湯という高温浴を反復する慣習浴療法が民間で行われているが, これは非特異的変調療法と考えられている. 時間湯入湯者159名の疾患分数ではリウマチ性疾患がで皮膚疾患(45.2%)についでいる. 最近温泉治療を目的として当分院に入院した200名の患者のうち運動滞疾患は39.5%で慢性関節リウマチは30例であり, StageはI~IIIにわたっており, そのうち25例に症状の軽快を認めた. 又ステロイド使用の10例については退院時難脱に成功したもの6例, 減量し得たもの2例であった. 又, 温泉治療の他, 全く抗リウマチ剤の併用を行わなかった2例は何れも軽快を認めた. 慢性関節リウマチは湯あたりを起し易い疾患の一つであり, 又草津温泉は泉質も湯あたり頻度が高いことが報告されている. 対象とした30例について湯あたり症状の発現頻度を見るとStage Iで2/4, IIで10/16, IIIでは8/10で(総計66.6%)病期の進んだものに頻度がより多い様であった. 湯あたり症状が温泉の変調作用の一つの現われとしても, これと治療効果とは直接関係がないものと思われた.
ISSN:0029-0343
1884-3697
DOI:10.11390/onki1962.35.29