風変わりなボレリア, 並びにライム病ボレリアの運動性関連遺伝子の保存性
「1. はじめに」ライム病(Lyme disease, Lyme borreliosis)ボレリアは約950kbの小さな線状染色体と数種の線状あるいは環状のプラスミドを有する, G+C含量30モル%前後の特異なスピロヘータである(13). リボソームRNA(rRNA)遺伝子や鞭毛(periplasmic flagella)関連遺伝子などのハウスキーピング(生命活動に必須な機能を果たしている)遺伝子は染色体上に位置しているが, 免疫原性や感染防御活性などに関わる主要表層蛋白質(outer surface protein, Osp)遺伝子などはプラスミド上に存在する. 1992年Fukunagaら...
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Veröffentlicht in: | 日本細菌学雑誌 1996/10/15, Vol.51(4), pp.1015-1024 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」ライム病(Lyme disease, Lyme borreliosis)ボレリアは約950kbの小さな線状染色体と数種の線状あるいは環状のプラスミドを有する, G+C含量30モル%前後の特異なスピロヘータである(13). リボソームRNA(rRNA)遺伝子や鞭毛(periplasmic flagella)関連遺伝子などのハウスキーピング(生命活動に必須な機能を果たしている)遺伝子は染色体上に位置しているが, 免疫原性や感染防御活性などに関わる主要表層蛋白質(outer surface protein, Osp)遺伝子などはプラスミド上に存在する. 1992年Fukunagaら他のグループ(4)によりライム病ボレリアBorrelia burgdorferi染色体のほぼ中央部に位置するrRNA遺伝子は, 1個の16SrRNA遺伝子(rrs)と約2.5kb離れて位置する3.2kb単位の23S/5SrRNA遺伝子(rrl/rrf)の2回繰り返し(tandem repeat)から構成されていることを見出し, これら遺伝子がそれぞれ独立して転写されていることを示唆した(図1). ボレリアは他のスピロヘータ同様, 鞭毛を外被(outer envelope)の内側にもつ特異な細菌の一種であるが, レプトスピラなど他のスピロヘータとは異なる運動性を示す. |
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ISSN: | 0021-4930 1882-4110 |
DOI: | 10.3412/jsb.51.1015 |