28. Bacillus brevisによるBacillus thuringiensisホスファチジルイノシトール特異的ホスホリパーゼCの分泌生産
B. thuringiensis由来のホスファチジルイノシトール特異的ホスホリパーゼC(PIPLC)はホスファチジルイノシトールを分解し, また, 真核細胞に存在するGPIアンカーたんぱく質を細胞膜から特異的に遊離する作用を持っている. 本研究では, PIPLCをたんぱく質高度生産菌であるB. brevisの分泌発現系を用い大量生産を試みた. B. thuringiensisの染色体DNAを鋳型として, PIPLCのシグナル配列を含む全翻訳領域に対応する約1.0kbの遺伝子領域をPCR法により増幅した. このDNA断片を分泌ベクターpNU211に連結し, B. brevis 47に導入した....
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Veröffentlicht in: | 日本細菌学雑誌 1994, Vol.49 (3/4), p.527-527 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | B. thuringiensis由来のホスファチジルイノシトール特異的ホスホリパーゼC(PIPLC)はホスファチジルイノシトールを分解し, また, 真核細胞に存在するGPIアンカーたんぱく質を細胞膜から特異的に遊離する作用を持っている. 本研究では, PIPLCをたんぱく質高度生産菌であるB. brevisの分泌発現系を用い大量生産を試みた. B. thuringiensisの染色体DNAを鋳型として, PIPLCのシグナル配列を含む全翻訳領域に対応する約1.0kbの遺伝子領域をPCR法により増幅した. このDNA断片を分泌ベクターpNU211に連結し, B. brevis 47に導入した. 得られた形質転換体について, 培養上清中の酵素活性およびSDS-PAGEによりPIPLCの発現を確認した. 発現したたんぱく質の分子量, 比活性はB. thuringiensis由来PIPLCと一致し, GPIアンカーたんぱく質遊離作用もあった. 最適培養条件を検討した結果, 培地1ml当たり250U, 約400μgの発現が得られた. 形質転換体のPIPLC発現量は, 野生型B. thuringiensisの約500倍に相当し, 本酵素の効率的な発現に成功した. |
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ISSN: | 0021-4930 |