9 レニングラードで分離された腸炎菌のファージ型と諸性状

1950年代と現在では流行型が異なっており, 現在は1型が流行している. この流行型はリザーバーと考えられるニワトリでの流行型と一致しており, ヒトの感染菌がおもにニワトリに由来していることが示唆された. ニワトリからの分離株はすべて薬剤感受性であった. 一方, 患者分離株の3分の1は多剤耐性であり, これらは伝達性Rプラスミドによるものであった. これは, ヒトに感染してからRプラスミドによって耐性化が起こっていることを示唆する. マウスに対する病原性は"Ratin"型株に特に強く, 患者分離株とニワトリ分離株には差は無かった. 多くの菌株がVero細胞毒性を持つことが分...

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Veröffentlicht in:日本細菌学雑誌 1991, Vol.46 (6), p.944-944
Hauptverfasser: 蛭田浩一, 信田寛, 石橋芳雄, 新井俊彦, 坂口早苗, 坂口武洋, 中村磐男, 工藤吉郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1950年代と現在では流行型が異なっており, 現在は1型が流行している. この流行型はリザーバーと考えられるニワトリでの流行型と一致しており, ヒトの感染菌がおもにニワトリに由来していることが示唆された. ニワトリからの分離株はすべて薬剤感受性であった. 一方, 患者分離株の3分の1は多剤耐性であり, これらは伝達性Rプラスミドによるものであった. これは, ヒトに感染してからRプラスミドによって耐性化が起こっていることを示唆する. マウスに対する病原性は"Ratin"型株に特に強く, 患者分離株とニワトリ分離株には差は無かった. 多くの菌株がVero細胞毒性を持つことが分かった. 多くの菌株がHep-2細胞にマンノース存在下で付着した.
ISSN:0021-4930