II-21 OK-432-MCTエマルジョンおよびクレスチン(PSK)の経口投与による肝転移抑制効果

悪性腫瘍の肝転移に対するOK-432およびクレスチン(以下PSK)の経口投与による影響を検討するため, 実験動物における肝転移モデルを用いて検討した. ラットはAH-60Cの106個/animalを門脈内に移植して肝転移モデルを作製した. OK-432-MCTエマルジョン(1KE/animal)およびPSK(300mg/kg)をAH-60C移植前, あるいは後に10日間連続経口投与した場合, 転移率および転移数に抑制が認められた. 一方, マウスはRL♂1の1~5×103個/animalを尾静脈内移植をして肝転移モデルを作製した. OK-432-MCTエマルジョン(1KE/animal×隔日1...

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Veröffentlicht in:日本細菌学雑誌 1991, Vol.46 (3), p.670-670
Hauptverfasser: 森永秀夫, 坂本憲市, 田沢賢次, 山本克弥, 藤巻雅夫, 小西健一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:悪性腫瘍の肝転移に対するOK-432およびクレスチン(以下PSK)の経口投与による影響を検討するため, 実験動物における肝転移モデルを用いて検討した. ラットはAH-60Cの106個/animalを門脈内に移植して肝転移モデルを作製した. OK-432-MCTエマルジョン(1KE/animal)およびPSK(300mg/kg)をAH-60C移植前, あるいは後に10日間連続経口投与した場合, 転移率および転移数に抑制が認められた. 一方, マウスはRL♂1の1~5×103個/animalを尾静脈内移植をして肝転移モデルを作製した. OK-432-MCTエマルジョン(1KE/animal×隔日10回)を投与した場合, 若干の抑制が認められたにすぎなかった. 抑制機序を検討するため, まず肝NK活性について検討した. OK-432の投与でNK活性の賦活化が認められた. 一方PSKは10日間連続投与した場合でもNK活性の上昇を認めず, 逆に低下を示した例もあり, 肝転移抑制には他の要因が関与していると思われた.
ISSN:0021-4930