II-1 サルモネラ菌を用いたumu-testによる野菜等含有抗変異原性物質スクリーニングについて

最近, DNA損傷によって誘導されるSOS反応を利用した新しい変異原検出法(umu-test)が開発された. 本法は, Salmonella typhimurium TA1535/pSK1002株を使用し, SOS反応の誘導をβ-ガラクトシダーゼ活性として検出できるものである. われわれは本法を応用して福井県産農産物であるニンニク, なす, プリンスメロン, らっきょう, 越前白茎ゴボウ, 里芋, やつがしら, ジネンジョ, 梅, およびキャベツの10品目を対象に抗変異原性スクリーニングを行った. 抗変異原性評価のための陽性変異原物質は, AF-2およびTrp-p-1の2種を用いた. 2種の陽...

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Veröffentlicht in:日本細菌学雑誌 1991, Vol.46 (3), p.665-665
Hauptverfasser: 平井敏之, 山岸浩, 前側恒男, 波田野基一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:最近, DNA損傷によって誘導されるSOS反応を利用した新しい変異原検出法(umu-test)が開発された. 本法は, Salmonella typhimurium TA1535/pSK1002株を使用し, SOS反応の誘導をβ-ガラクトシダーゼ活性として検出できるものである. われわれは本法を応用して福井県産農産物であるニンニク, なす, プリンスメロン, らっきょう, 越前白茎ゴボウ, 里芋, やつがしら, ジネンジョ, 梅, およびキャベツの10品目を対象に抗変異原性スクリーニングを行った. 抗変異原性評価のための陽性変異原物質は, AF-2およびTrp-p-1の2種を用いた. 2種の陽性変異原物質に対する抑制率(%)は, 原液(野菜等ジュース100%)において, さといも(34.6-60.7%), キャベツ(29.8-53.2%), ジネンジョ(27.5-43.5%), およびなす(19.6-34.2%)であった. また上記結果において野菜ジュース濃度と得られる抑制率との間には, 明確な量-反応関係が認められた.
ISSN:0021-4930