I-6 白山水系土壌におけるボツリヌス菌の分布およびタンパク非分解性B型菌の分離
1989年11月, 長良川上流, 中流域の本支流の18地点より土壌を採取し, ボツリヌス菌の分布を調べた. 土壌培養により22%および33%の地点でそれぞれB, E型毒素が検出された. B型毒素が検出された一試料より菌の分離を試みたところ, タンパク非分解性B型菌が分離された. また以前B型毒素が検出された手取川上流の一地点から1990年7月に再び土壌を採取し, ここからもタンパク非分解性B型菌が分離された. 以上の結果, 白山水系(白山山岳部を境に北へ手取川, 南へ長良川が流れている)の土壌中には広くタンパク非分解性B型およびE型菌が分布していることが判明した. 現在中部山岳地域全体にわたる...
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Veröffentlicht in: | 日本細菌学雑誌 1991, Vol.46 (3), p.662-662 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1989年11月, 長良川上流, 中流域の本支流の18地点より土壌を採取し, ボツリヌス菌の分布を調べた. 土壌培養により22%および33%の地点でそれぞれB, E型毒素が検出された. B型毒素が検出された一試料より菌の分離を試みたところ, タンパク非分解性B型菌が分離された. また以前B型毒素が検出された手取川上流の一地点から1990年7月に再び土壌を採取し, ここからもタンパク非分解性B型菌が分離された. 以上の結果, 白山水系(白山山岳部を境に北へ手取川, 南へ長良川が流れている)の土壌中には広くタンパク非分解性B型およびE型菌が分布していることが判明した. 現在中部山岳地域全体にわたる調査を実施しているが, わが国の水系土壌のタンパク非分解ボツリヌス菌の分布に関して再検討が必要であると思われる. |
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ISSN: | 0021-4930 |