卵巣子宮内膜症性嚢胞茎捻転に対して腹腔鏡下茎捻転解除・嚢胞摘出術を施行した1例

「緒言」卵巣子宮内膜症性嚢胞は広間膜後葉などに癒着していることが殆どで, 嚢胞の茎捻転は稀である. 従って卵巣子宮内膜症性嚢胞を有する女性が急性腹症をきたした場合, 通常, その原因は嚢胞の破裂であり, 手術ではなく保存的療法が選択される場合も多い. 最近我々は, 卵巣子宮内膜症性嚢胞が茎捻転を呈した稀な症例を経験した. 卵巣嚢胞の捻転は卵巣機能廃絶の懸念があり, 手術を選択すべき病態である. 本報告は稀少な病態であるが, 卵巣子宮内膜症性嚢胞に対する手術適応の判断に役立つと考え, ここに報告する. 本症例については対象となる個人からは文書で同意を得ている. 「症例」患者は17歳, 0妊, 性...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2024, Vol.40 (1), p.200-204
Hauptverfasser: 大嶋幸太郎, 馬場聡, 牧綾音, 玉井佳奈, 山口広平, 森岡将来, 足立克之, 五十嵐敏雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」卵巣子宮内膜症性嚢胞は広間膜後葉などに癒着していることが殆どで, 嚢胞の茎捻転は稀である. 従って卵巣子宮内膜症性嚢胞を有する女性が急性腹症をきたした場合, 通常, その原因は嚢胞の破裂であり, 手術ではなく保存的療法が選択される場合も多い. 最近我々は, 卵巣子宮内膜症性嚢胞が茎捻転を呈した稀な症例を経験した. 卵巣嚢胞の捻転は卵巣機能廃絶の懸念があり, 手術を選択すべき病態である. 本報告は稀少な病態であるが, 卵巣子宮内膜症性嚢胞に対する手術適応の判断に役立つと考え, ここに報告する. 本症例については対象となる個人からは文書で同意を得ている. 「症例」患者は17歳, 0妊, 性交渉未経験. 身長158cm, 体重46kg, BMI : 18.4kg/m2. 月経歴は初経12歳, 月経順. 合併症と既往歴に特記事項なし. 現病歴 : 16歳より月経困難症を自覚. 市販の鎮痛剤を内服していた.
ISSN:1884-9938