新しい子宮鏡手術機器「Intrauterine BIGATTI Shaver (IBS(R))」 - その使用経験と可能性の考察

【緒言】子宮鏡手術は低侵襲性で, 子宮内腔の観察と病変切除を直視下で行うことが可能であり, 近年の婦人科診療において必須の手技と言える. しかし, 従来のレゼクトスコープでは切除能力や止血能力には優れているが, 子宮内膜への熱損傷が不可避であり, またブレード先端径が太く子宮頸管の拡張を要す. 一方, 細径硬性子宮鏡では子宮頸管の拡張を要さない反面, バイポーラやモノポーラよりも切除能力や止血能力に劣り, 適応となる症例が限定される. 新しい子宮鏡手術機器「Intrauterine BIGATTI Shaver(IBS: カールストルツ社)」は, ブレード先端の外筒と内筒の回転により, 表面か...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2023, Vol.39 (1), p.37-40
Hauptverfasser: 黒土升蔵, 笠原幸代
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【緒言】子宮鏡手術は低侵襲性で, 子宮内腔の観察と病変切除を直視下で行うことが可能であり, 近年の婦人科診療において必須の手技と言える. しかし, 従来のレゼクトスコープでは切除能力や止血能力には優れているが, 子宮内膜への熱損傷が不可避であり, またブレード先端径が太く子宮頸管の拡張を要す. 一方, 細径硬性子宮鏡では子宮頸管の拡張を要さない反面, バイポーラやモノポーラよりも切除能力や止血能力に劣り, 適応となる症例が限定される. 新しい子宮鏡手術機器「Intrauterine BIGATTI Shaver(IBS: カールストルツ社)」は, ブレード先端の外筒と内筒の回転により, 表面から隆起する腫瘤をシェービングするように切除吸引するデバイスであり, 従来のレゼクトスコープと異なり子宮内膜に熱損傷を与えることなく病変を切除することが可能である. ブレード先端径は6.3ミリと細く, 子宮頸管の拡張を要さずに使用することも可能である.
ISSN:1884-9938