卵管間質部妊娠の保存的治療後に発生した子宮仮性動脈瘤に対し、腹腔鏡下手術を行った一例

【緒言】ときに破裂して大量出血を引き起こす子宮仮性動脈瘤は, 外傷や手術, 炎症によって生じるとされているが, 異所性妊娠後の発生は報告が少ない. また治療法に関しては, 自然消退や子宮動脈塞栓術で止血された症例報告が多く, 手術治療の報告は少ない. 今回, 卵管間質部妊娠に対してメソトレキセートによる保存的治療後に子宮仮性動脈瘤が発生し, 子宮動脈塞栓術では止血できず, 腹腔鏡下手術を行った症例を経験したため報告する. なお, 症例報告することに関して患者の同意を得ている. 【症例】患者: 40歳 3妊1産 主訴: 不正性器出血 既往歴: 39歳より子宮筋腫指摘, 無治療 現病歴: 前医にて...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2022, Vol.38(1), pp.131-138
Hauptverfasser: 甲斐, 一華, 野村, 奈南, 佐藤, 優季, 仙波, 恵樹, 加藤, 俊平, 花岡, 美生, 兒玉, 尚志
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【緒言】ときに破裂して大量出血を引き起こす子宮仮性動脈瘤は, 外傷や手術, 炎症によって生じるとされているが, 異所性妊娠後の発生は報告が少ない. また治療法に関しては, 自然消退や子宮動脈塞栓術で止血された症例報告が多く, 手術治療の報告は少ない. 今回, 卵管間質部妊娠に対してメソトレキセートによる保存的治療後に子宮仮性動脈瘤が発生し, 子宮動脈塞栓術では止血できず, 腹腔鏡下手術を行った症例を経験したため報告する. なお, 症例報告することに関して患者の同意を得ている. 【症例】患者: 40歳 3妊1産 主訴: 不正性器出血 既往歴: 39歳より子宮筋腫指摘, 無治療 現病歴: 前医にてタイミング指導で妊娠成立後, 妊娠7週6日(最終月経より)に性器出血を主訴に受診した. 子宮内に胎嚢は認めず, 尿中hCG値は8950mIU/mlであった.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.38.1_131