術前診断では卵巣腫瘍だったが術中に後腹膜腫瘍と判明し腹腔鏡下手術で完全切除できた2例

【緒言】後腹膜腫瘍の発生頻度は全腫瘍の1%未満とまれな疾患である. 今回卵巣腫瘍の術前診断で腹腔鏡下手術を行ったが, 術中に後腹膜腫瘍と診断された2症例を報告する. なお, 本論文は患者に同意を得て投稿している. 【症例1】症例: 31歳1妊1産 主訴: 下腹部痛 既往歴: 統合失調症 現病歴: 2年前の帝王切開施行時に卵巣腫瘍を指摘されていた. 1か月前から下腹部痛を認め, 前医を受診した. 前医の腹部骨盤部単純CTで石灰化を伴う右卵巣腫瘍を指摘され, 当院を紹介受診した. 内診所見: 子宮は鶏卵大, 両側付属器領域の触知なし, 圧痛なし 経腟超音波所見: 骨盤内に6.5cm大の内部がhig...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2022, Vol.38(1), pp.51-56
Hauptverfasser: 春日, 晃子, 伊藤, 雄二, 春成, 淳平, 髙木, 崇子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【緒言】後腹膜腫瘍の発生頻度は全腫瘍の1%未満とまれな疾患である. 今回卵巣腫瘍の術前診断で腹腔鏡下手術を行ったが, 術中に後腹膜腫瘍と診断された2症例を報告する. なお, 本論文は患者に同意を得て投稿している. 【症例1】症例: 31歳1妊1産 主訴: 下腹部痛 既往歴: 統合失調症 現病歴: 2年前の帝王切開施行時に卵巣腫瘍を指摘されていた. 1か月前から下腹部痛を認め, 前医を受診した. 前医の腹部骨盤部単純CTで石灰化を伴う右卵巣腫瘍を指摘され, 当院を紹介受診した. 内診所見: 子宮は鶏卵大, 両側付属器領域の触知なし, 圧痛なし 経腟超音波所見: 骨盤内に6.5cm大の内部がhigh echoicな充実性の腫瘤性病変を認めた. 身体所見: 下腹部正中に帝王切開による縦切開の創部があり, 肥厚瘢痕化していた.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.38.1_51