子宮体癌IA期に対するロボット支援下手術の手術成績に関する後方視的検討

【緒言】子宮体癌は先進諸国において最も多い婦人科癌であり, その頻度は増加の一途をたどっている. 同様の傾向は本邦においても認められており, 2017年の「全国がん登録による全国癌罹患データ」によれば, 女性が罹患する癌として, 子宮体癌は6番目に多い. 子宮体癌はしばしば不正性器出血をきたすためにI期の段階で診断されることが多く, 治療における手術の果たす役割が大きい. 術前にI期と考えられる子宮体癌に対する手術療法としては, 正確な手術進行期確定の観点からは, 単純子宮全摘出術+両側附属器摘出術+後腹膜(骨盤および傍大動脈)リンパ節郭清が考慮される. これらの手術はこれまで開腹手術として施...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2021, Vol.37(2), pp.10-15
Hauptverfasser: 千草, 義継, 兪, 沙英, 堀川, 直城, 岡本, 葉留子, 砂田, 真澄, 浮田, 真沙世, 山ノ井, 康二, 山口, 建, 堀江, 昭史, 万代, 昌紀
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【緒言】子宮体癌は先進諸国において最も多い婦人科癌であり, その頻度は増加の一途をたどっている. 同様の傾向は本邦においても認められており, 2017年の「全国がん登録による全国癌罹患データ」によれば, 女性が罹患する癌として, 子宮体癌は6番目に多い. 子宮体癌はしばしば不正性器出血をきたすためにI期の段階で診断されることが多く, 治療における手術の果たす役割が大きい. 術前にI期と考えられる子宮体癌に対する手術療法としては, 正確な手術進行期確定の観点からは, 単純子宮全摘出術+両側附属器摘出術+後腹膜(骨盤および傍大動脈)リンパ節郭清が考慮される. これらの手術はこれまで開腹手術として施行されてきたが, 腹腔鏡下手術, またロボット支援下手術の導入と隆盛にともない, 手術手法はこの10~20年で大きな変遷を遂げ, 今なお過渡期にあるといってよい. 特にロボット支援下手術による子宮体癌手術は, 本邦では2018年に保険収載されたことで急速に普及しつつある.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.37.2_10