帝王切開後の腹腔内膿瘍に対して腹腔鏡下手術が有用であった1例

【緒言】帝王切開後の腹腔内膿瘍は稀であるが, 治療に難渋することが多い. 抗菌薬治療に抵抗性であることが多く, 時間が経過すると膿瘍の粘稠化により穿刺ドレナージが困難となる. 再手術が必要となる場合は, 開腹術が選択されることが多く, 腹腔鏡下手術で完治した症例報告はほとんどない. 今回我々は帝王切開後の腹腔内膿瘍に対して腹腔鏡下手術が有用であった症例を経験したので報告する. 【症例】年齢: 33歳 妊娠分娩歴: 未妊未産 既往歴: 1型糖尿病 身長: 156.1cm 体重: 56.8kg BMI: 23.3 家族歴: 特記すべき事項なし 現病歴: 1型糖尿病の診断で当院内分泌内科に通院歴あり...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2021, Vol.37(1), pp.89-96
Hauptverfasser: 山田, 拓馬, 岸上, 靖幸, 柴田, 崇宏, 稲村, 達生, 上野, 琢史, 竹田, 健彦, 鈴木, 徹平, 小口, 秀紀
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【緒言】帝王切開後の腹腔内膿瘍は稀であるが, 治療に難渋することが多い. 抗菌薬治療に抵抗性であることが多く, 時間が経過すると膿瘍の粘稠化により穿刺ドレナージが困難となる. 再手術が必要となる場合は, 開腹術が選択されることが多く, 腹腔鏡下手術で完治した症例報告はほとんどない. 今回我々は帝王切開後の腹腔内膿瘍に対して腹腔鏡下手術が有用であった症例を経験したので報告する. 【症例】年齢: 33歳 妊娠分娩歴: 未妊未産 既往歴: 1型糖尿病 身長: 156.1cm 体重: 56.8kg BMI: 23.3 家族歴: 特記すべき事項なし 現病歴: 1型糖尿病の診断で当院内分泌内科に通院歴あり. インスリンリスプロの自己注射にて治療を行っていた. 自然妊娠が成立し当科に紹介となった. 初診時の血液検査では随時血糖186mg/dL, HbA1c 9.4%であり, 血糖コントロールは不良であった.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.37.1_89