腹腔鏡下子宮全摘術における経腟回収時に組織の腹腔内飛散や他臓器損傷を防止する工夫

【緒言】腹腔鏡下手術は開腹手術と比較し術中出血量が少なく, 術後の痛みも少ないため入院期間を短縮でき退院後の社会復帰も早い. 以前は開腹手術に比べ合併症の頻度が高いとされていたが, 近年技術の向上により良性婦人科疾患に対する腹腔鏡手術では開腹手術よりも合併症が少ないとも言われるようになってきた. 本邦でも良性疾患に対する腹腔鏡下子宮全摘術の症例数は急激に増えており, 2014年に日本産科婦人科内視鏡学会へ登録された症例は9,783例であったものが2017年には19,877例と約2倍となっている. 中でも子宮筋腫に対する腹腔鏡下子宮全摘術は13,481例と最も多い. この要因としては腹腔鏡下子宮...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2020, Vol.36(2), pp.358-364
Hauptverfasser: 山中, 章義, 宗, 万紀子, 石田, 憲太郎, 村頭, 温, 梅宮, 槙樹, 奈倉, 道和, 中島, 正敬
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【緒言】腹腔鏡下手術は開腹手術と比較し術中出血量が少なく, 術後の痛みも少ないため入院期間を短縮でき退院後の社会復帰も早い. 以前は開腹手術に比べ合併症の頻度が高いとされていたが, 近年技術の向上により良性婦人科疾患に対する腹腔鏡手術では開腹手術よりも合併症が少ないとも言われるようになってきた. 本邦でも良性疾患に対する腹腔鏡下子宮全摘術の症例数は急激に増えており, 2014年に日本産科婦人科内視鏡学会へ登録された症例は9,783例であったものが2017年には19,877例と約2倍となっている. 中でも子宮筋腫に対する腹腔鏡下子宮全摘術は13,481例と最も多い. この要因としては腹腔鏡下子宮全摘術を施行できる施設が増えてきたこともあるが, 適応の拡大も要因の一つであると考える. 以前なら開腹手術を選択していたような大きな子宮に対しても, 最近では腹腔鏡手術を選択するようになってきている.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.36.2_358