当院における子宮鏡および術中同時造影を併用した卵管鏡下卵管形成術の臨床的検討

【緒言】卵管性不妊症は女性側の不妊原因の中でも, 原因不明の次に頻度の高い原因である. 卵管性不妊に対しては近年, 子宮鏡下選択子宮卵管造影法, バルーンによる経腟的卵管疎通術, 腹腔鏡下卵管鏡手術などにより卵管病変の診断や治療が施行されてきた. さらに1990年代に linear eversion catheter (以下, LEカテーテル)が登場してから, より低侵襲で治療効果の高い手術手技が可能となった. このLEカテーテルを使用した卵管鏡下卵管形成術(Falloposcopic Tuboplasty, 以下FT)は, 卵管近位部閉塞の不妊患者にとって有効な手段である. FTのメリットと...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2020, Vol.36(2), pp.136-141
Hauptverfasser: 濱川, 伯楽, 中島, 章, 髙山, 尚子, 神山, 茂, 佐久本, 哲郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【緒言】卵管性不妊症は女性側の不妊原因の中でも, 原因不明の次に頻度の高い原因である. 卵管性不妊に対しては近年, 子宮鏡下選択子宮卵管造影法, バルーンによる経腟的卵管疎通術, 腹腔鏡下卵管鏡手術などにより卵管病変の診断や治療が施行されてきた. さらに1990年代に linear eversion catheter (以下, LEカテーテル)が登場してから, より低侵襲で治療効果の高い手術手技が可能となった. このLEカテーテルを使用した卵管鏡下卵管形成術(Falloposcopic Tuboplasty, 以下FT)は, 卵管近位部閉塞の不妊患者にとって有効な手段である. FTのメリットとして, 低侵襲であり, ほとんどのケースが静脈麻酔下, 日帰り手術で実施可能であること, 卵管内腔の観察が可能であること, さらに保険適応とされているため患者の費用負担が抑えられることなどが言われている.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.36.2_136