腹式広汎子宮頸部摘出術後に左卵管腟内脱出を認め腹腔鏡下左卵管切除術を施行した一例

【緒言】 広汎子宮頸部摘出術は妊孕性温存を望む場合に, 適応を検討した上で, 本来は広汎子宮全摘術が妥当と思われる早期子宮頸癌症例に対して行われる. 今回, 腹式広汎子宮頸部摘出術後に腟内に左卵管脱出を認めた一例を経験したため文献的考察を加えて報告する. 【症例】 患者:34歳 女性 2妊1産 主訴:腟円蓋部腫瘤 既往歴:特記事項なし 現病歴:X-1年5月に微小浸潤癌疑いに対し子宮頸部円錐切除術を施行した. 病理診断は扁平上皮癌, 頸管側断端陽性で水平方向の広がりは7mmを超えており, 子宮頸癌IB1期の診断で追加治療としてX-1年8月に腹式広汎子宮頸部摘出術+センチネルリンパ節生検を施行した...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2019, Vol.35(2), pp.372-376
Hauptverfasser: 吉田, 悠人, 徳永, 英樹, 重田, 昌吾, 櫻田, 尚子, 志賀, 尚美, 永井, 智之, 島田, 宗昭, 八重樫, 伸生
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【緒言】 広汎子宮頸部摘出術は妊孕性温存を望む場合に, 適応を検討した上で, 本来は広汎子宮全摘術が妥当と思われる早期子宮頸癌症例に対して行われる. 今回, 腹式広汎子宮頸部摘出術後に腟内に左卵管脱出を認めた一例を経験したため文献的考察を加えて報告する. 【症例】 患者:34歳 女性 2妊1産 主訴:腟円蓋部腫瘤 既往歴:特記事項なし 現病歴:X-1年5月に微小浸潤癌疑いに対し子宮頸部円錐切除術を施行した. 病理診断は扁平上皮癌, 頸管側断端陽性で水平方向の広がりは7mmを超えており, 子宮頸癌IB1期の診断で追加治療としてX-1年8月に腹式広汎子宮頸部摘出術+センチネルリンパ節生検を施行した. 術中迅速病理診断で摘出頸部の頸管側断端に異形成に相当する病変の残存を認め, さらに頸管の追加切除を行なった. 追加切除標本にも異形成相当の病変を認めたものの, 残存頸管長がほとんどなかったため二度目の追加切除は施行せず腟断端と残存子宮を縫合した.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.35.2_372