当院における挙児希望患者に対する子宮鏡下手術199例の検討

【緒言】 近年, 子宮内膜ポリープや子宮粘膜下筋腫などの子宮腔内病変に対する治療として, 侵襲の少ない子宮鏡下手術(経頸管的切除術Transcervial resection, TCR)が主流となっている. 昨今の晩婚化・晩産化に伴い, 挙児希望年齢の高齢化が進み, 子宮内膜ポリープや子宮粘膜下筋腫などの子宮腔内病変を有する挙児希望患者は増加傾向にあると思われる. 子宮腔内病変は着床障害の原因になりうるため, 当科では挙児希望患者に対して積極的に子宮鏡検査, TCRを行っている. TCRは多くの施設で一般的に行われていると思われるが, これまで国内から多数例の報告は少なく, 術後の不妊治療や周...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2019, Vol.35(2), pp.185-190
Hauptverfasser: 佐藤, 美和, 竹本, 周二, 栗山, 恵里沙, 松川, 淳, 佐々木, 恵子, 関川, 佳奈, 原周, 一郎, 齋藤, 裕, 田島, 博人, 浅田, 弘法
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【緒言】 近年, 子宮内膜ポリープや子宮粘膜下筋腫などの子宮腔内病変に対する治療として, 侵襲の少ない子宮鏡下手術(経頸管的切除術Transcervial resection, TCR)が主流となっている. 昨今の晩婚化・晩産化に伴い, 挙児希望年齢の高齢化が進み, 子宮内膜ポリープや子宮粘膜下筋腫などの子宮腔内病変を有する挙児希望患者は増加傾向にあると思われる. 子宮腔内病変は着床障害の原因になりうるため, 当科では挙児希望患者に対して積極的に子宮鏡検査, TCRを行っている. TCRは多くの施設で一般的に行われていると思われるが, これまで国内から多数例の報告は少なく, 術後の不妊治療や周産期予後を追跡したものも少ない. 我々は当科で施行した挙児希望患者に対するTCRについて術後の妊娠・分娩転帰を含めて分析し, TCRを行う意義と有用性を検討した. 【対象および方法】 2012年8月から2017年7月までの5年間にTCRを施行した延べ566例のうち, 腹腔鏡下手術を併用した62例を除外し, 挙児希望を有した199例を対象とした.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.35.2_185