当院における腹腔鏡下子宮筋腫核出術の不妊治療成功率に与える影響についての検討

【緒言】子宮筋腫は性成熟女性の約20~50%と高頻度にみられる疾患である. その発生機序は明らかではないが, ホルモン依存性に発育すると考えられている. 有病率は年齢とともに上昇し30~40代の女性に多くみられることが報告されている. 近年の晩婚化, 晩産化により不妊症患者は増加し, 患者年齢も上昇傾向にある. その結果, 子宮筋腫を合併した不妊患者も増加していることが推察される. 過多月経や月経困難, 腹部圧迫感などの症状を有する症例に対しては子宮筋腫核出術が推奨される. しかしながら, 子宮筋腫が不妊症の原因になるのか, 子宮筋腫の核出が妊孕性向上に寄与するかについては一定の見解が得られて...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2019, Vol.35(1), pp.103-107
Hauptverfasser: 原周, 一郎, 別宮, 若菜, 松川, 淳, 佐々木, 恵子, 益子, 尚子, 関川, 佳奈, 佐藤, 美和, 齋藤, 裕, 浅田, 弘法
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:【緒言】子宮筋腫は性成熟女性の約20~50%と高頻度にみられる疾患である. その発生機序は明らかではないが, ホルモン依存性に発育すると考えられている. 有病率は年齢とともに上昇し30~40代の女性に多くみられることが報告されている. 近年の晩婚化, 晩産化により不妊症患者は増加し, 患者年齢も上昇傾向にある. その結果, 子宮筋腫を合併した不妊患者も増加していることが推察される. 過多月経や月経困難, 腹部圧迫感などの症状を有する症例に対しては子宮筋腫核出術が推奨される. しかしながら, 子宮筋腫が不妊症の原因になるのか, 子宮筋腫の核出が妊孕性向上に寄与するかについては一定の見解が得られておらず, 症状を有さない子宮筋腫の治療方針に関して臨床上苦慮する場面にしばしば遭遇する. 今回我々は, 不妊治療中に当院で腹腔鏡下子宮筋腫核出術 (Laparoscopic myomectomy ; LM) を施行した症例を後方視的に検討し, LMが不妊治療結果に与える影響について考察した.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.35.1_103