腹腔鏡下子宮全摘術時の腟断端止血操作を減らすことで腟断端離開を減らす可能性がある
「はじめに」当院の腹腔鏡手術件数は2012年8月の開院以来増加傾向にあり, 2017年には1年間に1390件の腹腔鏡手術, うち511件の腹腔鏡下子宮全摘術 (TLH : Total Laparoscopic Hysterectomy) を施行した. TLHに伴う合併症の中で術後腟断端離開は稀であるが, 発症時の患者への精神的, 肉体的ダメージは大きい. 腟断端離開は骨盤痛, 不正性器出血, 帯下異常, 水様性帯下, 腟内異物感, 腟外臓器脱などの症状で突発的に発症することが多く, 腟断端離開のリスク因子として若年, 未閉経, 経産婦, 喫煙などが報告されている. 子宮全摘術後の腟断端離開は腹...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2019, Vol.35(1), pp.98-102 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「はじめに」当院の腹腔鏡手術件数は2012年8月の開院以来増加傾向にあり, 2017年には1年間に1390件の腹腔鏡手術, うち511件の腹腔鏡下子宮全摘術 (TLH : Total Laparoscopic Hysterectomy) を施行した. TLHに伴う合併症の中で術後腟断端離開は稀であるが, 発症時の患者への精神的, 肉体的ダメージは大きい. 腟断端離開は骨盤痛, 不正性器出血, 帯下異常, 水様性帯下, 腟内異物感, 腟外臓器脱などの症状で突発的に発症することが多く, 腟断端離開のリスク因子として若年, 未閉経, 経産婦, 喫煙などが報告されている. 子宮全摘術後の腟断端離開は腹式子宮全摘術 (TAH : Total Abdominal Hysterectomy) や腟式子宮全摘術 (VH : Vaginal Hysterectomy) 後の発症が0.1-0.2%であるのに対し, TLH後の発症は5-10倍高く, 0.3%-4.9%と報告されている. |
---|---|
ISSN: | 1884-9938 1884-5746 |
DOI: | 10.5180/jsgoe.35.1_98 |