婦人科腹腔鏡下手術時の体位に関する検討~術後腕神経叢障害の発症経験から
【緒言】婦人科腹腔鏡下手術(以下, 腹腔鏡下手術)は患者に対する侵襲が少ないことによる疼痛の軽減, 入院期間の短縮や整容性に優れていること, さらには悪性腫瘍に対する腹腔鏡下手術も保険収載されたこともあり, その需要は今後急速に増加していくと考えられる. しかし, 腹腔鏡下手術には通常の開腹手術における合併症の他に, 気腹や手術体位, 熱凝固機器の使用などによって起こる特有の合併症が存在する. 今回, 腹腔鏡下手術中の体位により術後腕神経叢障害を発症した2症例を経験した. 腕神経叢は, 可動性に富む骨に隣接しているため圧迫による影響を受けやすく, 体位の異常によって障害を起こしやすいとされる....
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Veröffentlicht in: | 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2018, Vol.34(1), pp.139-142 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【緒言】婦人科腹腔鏡下手術(以下, 腹腔鏡下手術)は患者に対する侵襲が少ないことによる疼痛の軽減, 入院期間の短縮や整容性に優れていること, さらには悪性腫瘍に対する腹腔鏡下手術も保険収載されたこともあり, その需要は今後急速に増加していくと考えられる. しかし, 腹腔鏡下手術には通常の開腹手術における合併症の他に, 気腹や手術体位, 熱凝固機器の使用などによって起こる特有の合併症が存在する. 今回, 腹腔鏡下手術中の体位により術後腕神経叢障害を発症した2症例を経験した. 腕神経叢は, 可動性に富む骨に隣接しているため圧迫による影響を受けやすく, 体位の異常によって障害を起こしやすいとされる. 術後に麻痺や感覚障害をきたし, 患者の生活の質を大きく阻害する要因となる上に, 長期にわたって症状が持続することもあり, 発症の予防が重要である. その原因解明と合併症予防のために我々が行っている工夫について報告する. |
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ISSN: | 1884-9938 1884-5746 |
DOI: | 10.5180/jsgoe.34.1_139 |