骨盤痛を伴う骨盤臓器脱症例に対し腹腔鏡下アプローチが有効であった1例

【緒言】骨盤臓器脱手術のアプローチには腟式手術, 腹式手術と腹腔鏡下手術があり, 腹腔鏡下手術は近年保険収載されたばかりである. 産科婦人科内視鏡ガイドライン2013によれば腹腔鏡下仙骨腟固定術の適応は, 比較的若年, 再発, 子宮・腟断端脱とされているがその基準は明確でないとも解説されている. 今回私たちは骨盤痛を伴う骨盤臓器脱症例に対し腹腔鏡下アプローチを選択したことにより, 原因の特定と治療が可能であったので報告する. また本症例の骨盤痛の原因として, 腹式子宮全摘出術時に骨盤臓器脱予防の手技として行われた腟断端巾着縫合部位の断裂が原因と推測されたため, 同手技についても併せて考察する....

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2017, Vol.33(2), pp.264-268
Hauptverfasser: 小松, 央憲, 谷村, 悟, 細野, 隆, 竹村, 京子, 西村, 良平, 舌野, 靖, 南, 里恵, 飴谷, 由佳, 舟本, 寛
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【緒言】骨盤臓器脱手術のアプローチには腟式手術, 腹式手術と腹腔鏡下手術があり, 腹腔鏡下手術は近年保険収載されたばかりである. 産科婦人科内視鏡ガイドライン2013によれば腹腔鏡下仙骨腟固定術の適応は, 比較的若年, 再発, 子宮・腟断端脱とされているがその基準は明確でないとも解説されている. 今回私たちは骨盤痛を伴う骨盤臓器脱症例に対し腹腔鏡下アプローチを選択したことにより, 原因の特定と治療が可能であったので報告する. また本症例の骨盤痛の原因として, 腹式子宮全摘出術時に骨盤臓器脱予防の手技として行われた腟断端巾着縫合部位の断裂が原因と推測されたため, 同手技についても併せて考察する. 【症例】64歳, 2経妊2経産 狭心症に対してステント留置術 胃・腸管ポリープに対してポリペクトミー 43歳時に当科で胞状奇胎に対し腹式単純子宮全摘出, 右付属器摘出術を施行された.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.33.2_264