難治性のAsherman 症候群に対し、子宮鏡術後に再内腔癒着を起こすも妊娠成立し得た1 例
【はじめに】 Asherman症候群は, 子宮内膜掻爬, 子宮内膜炎, 子宮筋腫核出術, 帝王切開術, 子宮動脈塞栓術(uterine artery embolization; UAE)などにより子宮内膜が傷害されることにより生じる, 子宮内腔の部分的あるいは広範な癒着のことを指す. Asherman症候群を子宮鏡下に治療した場合の妊娠率は60%程度で, 妊娠後も早産や子宮内胎児発育遅延, 子宮破裂, 癒着胎盤など多くの合併症が報告されている. しかし現状では, UAEや子宮鏡手術, 子宮内膜掻爬術後に子宮内腔癒着予防対策をすべき症例に対する具体的な規定はない. またAsherman症候群治療...
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Veröffentlicht in: | 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2017, Vol.33(1), pp.186-191 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】 Asherman症候群は, 子宮内膜掻爬, 子宮内膜炎, 子宮筋腫核出術, 帝王切開術, 子宮動脈塞栓術(uterine artery embolization; UAE)などにより子宮内膜が傷害されることにより生じる, 子宮内腔の部分的あるいは広範な癒着のことを指す. Asherman症候群を子宮鏡下に治療した場合の妊娠率は60%程度で, 妊娠後も早産や子宮内胎児発育遅延, 子宮破裂, 癒着胎盤など多くの合併症が報告されている. しかし現状では, UAEや子宮鏡手術, 子宮内膜掻爬術後に子宮内腔癒着予防対策をすべき症例に対する具体的な規定はない. またAsherman症候群治療後妊娠症例に対する妊娠分娩管理法も確立していない. 今回われわれは, UAEおよび子宮鏡下筋腫切除術, 子宮内膜掻爬術を施行後に, Asherman症候群に至り, 子宮鏡下癒着剥離術後に再癒着を起こすも, 自然妊娠し生児を得ることができた1例を経験したため, 文献的考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 1884-9938 1884-5746 |
DOI: | 10.5180/jsgoe.33.186 |