月経時に腸閉塞を繰り返した回腸子宮内膜症の一例
【緒言】腸管子宮内膜症には特異的な診察所見や画像所見はなく, 初期には無症状であるため診断が難しい. しかし, 進行すると月経に随伴する消化器症状や腸閉塞を認めるようになる. 近年では腸管切除などの外科的治療を腹腔鏡下で行うことが多くなってきている. 今回我々は, 月経時に腸閉塞を繰り返し, 腸閉塞発症時のCT所見により回腸子宮内膜症の存在を術前に疑って, 外科との連携のもと腹腔鏡下で一期的に左卵巣子宮内膜症性嚢胞とともに切除しえた症例を経験した. 腸管子宮内膜症が疑われる際に腹腔鏡下手術を計画する上で留意すべき点につき知見を得たので報告する. 【症例】患者:34歳女性, 0経妊, 身長162...
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Veröffentlicht in: | 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2016, Vol.32(1), pp.296-302 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【緒言】腸管子宮内膜症には特異的な診察所見や画像所見はなく, 初期には無症状であるため診断が難しい. しかし, 進行すると月経に随伴する消化器症状や腸閉塞を認めるようになる. 近年では腸管切除などの外科的治療を腹腔鏡下で行うことが多くなってきている. 今回我々は, 月経時に腸閉塞を繰り返し, 腸閉塞発症時のCT所見により回腸子宮内膜症の存在を術前に疑って, 外科との連携のもと腹腔鏡下で一期的に左卵巣子宮内膜症性嚢胞とともに切除しえた症例を経験した. 腸管子宮内膜症が疑われる際に腹腔鏡下手術を計画する上で留意すべき点につき知見を得たので報告する. 【症例】患者:34歳女性, 0経妊, 身長162cm, 体重44.6kg, BMI 17.0kg/m2 既往歴:原発性不妊症(不妊期間5年, 4年前に他院で一般不妊治療), 月経困難症 主訴:月経時の腹痛・嘔吐 現病歴:月経発来とともに初めて上記症状を認めたため, 近医を受診した. |
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ISSN: | 1884-9938 1884-5746 |
DOI: | 10.5180/jsgoe.32.296 |