卵巣子宮内膜症性嚢胞から発生した卵巣癌に対し、二期的に腹腔鏡下staging手術を実施した1例

「はじめに」今回, 我々は子宮内膜症経過観察中に発生した卵巣癌症例を経験した. 初回不完全手術であったため, 二期的に腹腔鏡下staging手術を実施した. 本症例を含め, 卵巣癌や子宮体癌手術のstaging手術において我々の行う傍大動脈リンパ節摘出術を紹介する. 「症例」症例は42歳, 2経妊2経産である. 左卵巣に最大径3.5cmの子宮内膜症性嚢胞を認め, ジェノゲストによる薬物療法を行ない, 2年間の使用で1.5cmまで縮小した. 経済的理由による薬物治療中止後1年間は変化が見られなかったが, そのさらに6ヶ月後に最大径5.5cmと増大を認め, MRI検査上, 内部に弱く造影される乳頭...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2016, Vol.32(1), pp.220-224
Hauptverfasser: 田中, 浩彦, 朝倉, 徹夫, 秋山, 登, 徳山, 智和, 南, 結, 小田, 日東美, 中野, 譲子, 小林, 良成, 井澤, 美穂, 谷口, 晴記, 本橋, 卓, 長尾, 賢治, 千田, 時弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「はじめに」今回, 我々は子宮内膜症経過観察中に発生した卵巣癌症例を経験した. 初回不完全手術であったため, 二期的に腹腔鏡下staging手術を実施した. 本症例を含め, 卵巣癌や子宮体癌手術のstaging手術において我々の行う傍大動脈リンパ節摘出術を紹介する. 「症例」症例は42歳, 2経妊2経産である. 左卵巣に最大径3.5cmの子宮内膜症性嚢胞を認め, ジェノゲストによる薬物療法を行ない, 2年間の使用で1.5cmまで縮小した. 経済的理由による薬物治療中止後1年間は変化が見られなかったが, そのさらに6ヶ月後に最大径5.5cmと増大を認め, MRI検査上, 内部に弱く造影される乳頭状領域を認めた. 卵巣癌を疑い, 左付属器切除術を施行した. 術中所見として左卵巣周囲に内膜症による癒着を認めた. これを剥離する際に嚢胞は破綻したが, 可及的に内容液を吸引した.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.32.220