帝王切開瘢痕部妊娠にTLHを施行した一例

【緒言】帝王切開瘢痕部妊娠(Cesarean scar pregnancy: CSP)は異所性妊娠の一つである. 帝王切開既往のある異所性妊娠のうちでは6.1%を占めるとされ, 近年は帝王切開数の増加に伴ってCSPも増加傾向にあると報告されている. 妊孕性温存の希望があるCSP症例に対しては, 子宮動脈塞栓術やMethotrexate(MTX)の局注, 病変部の楔状切除などを考慮するが, 妊孕性温存の希望がない症例ではこれらのほかに子宮全摘も根治性に優れており, 治療選択肢である. 近年は腹腔鏡下手術の適応の拡大に伴って子宮全摘術に対しても腹腔鏡下手術の導入が進みつつあるが, 検索した限りでは...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2015, Vol.31(1), pp.161-165
Hauptverfasser: 田沼, 史恵, 片岡, 宙門, 佐賀, 絵美, 木村, 敬子, 川端, 公輔, 角田, 敬一, 藤本, 俊郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【緒言】帝王切開瘢痕部妊娠(Cesarean scar pregnancy: CSP)は異所性妊娠の一つである. 帝王切開既往のある異所性妊娠のうちでは6.1%を占めるとされ, 近年は帝王切開数の増加に伴ってCSPも増加傾向にあると報告されている. 妊孕性温存の希望があるCSP症例に対しては, 子宮動脈塞栓術やMethotrexate(MTX)の局注, 病変部の楔状切除などを考慮するが, 妊孕性温存の希望がない症例ではこれらのほかに子宮全摘も根治性に優れており, 治療選択肢である. 近年は腹腔鏡下手術の適応の拡大に伴って子宮全摘術に対しても腹腔鏡下手術の導入が進みつつあるが, 検索した限りでは妊娠子宮に対して全腹腔鏡下子宮全摘(Total Laparoscopic Hysterectomy: TLH)を施行した報告は見られなかった. 今回我々は, 妊娠8週のCSPに対してTLHを施行した症例を経験したので報告する.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.31.161