「異所性妊娠と誤診し腹腔鏡下手術を行った例に関する検討」−異所性妊娠の診断におけるpit fall

【緒言】近年, 異所性妊娠 (ectopic pregnancy : 以下EPと略す) は経腟超音波断層法の普及および高感度hCG検査の開発により比較的早期に診断され, 腹腔鏡下手術を適用される症例が増加している. 早期に手術が実施できれば卵管保存術が施行できる場合もあるため, 妊孕性温存を希望されるときは早期に診断することが重要になる. しかし, 妊娠初期の正常妊娠と初期流産の鑑別が困難な症例やassisted reproductive technology (ART) 治療に伴い稀なEP例 (卵巣妊娠, 腹膜妊娠など) が増加しているため診断に迷う症例も存在する. 我々の施設ではフローチャ...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2015, Vol.30(2), pp.383-390
Hauptverfasser: 吉田, 至幸, 藤下, 晃, 荒木, 裕之, 妹尾, 悠, 河野, 通晴, 北島, 百合子, 平木, 裕子, 濵口, 大輔, 中山, 大介
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【緒言】近年, 異所性妊娠 (ectopic pregnancy : 以下EPと略す) は経腟超音波断層法の普及および高感度hCG検査の開発により比較的早期に診断され, 腹腔鏡下手術を適用される症例が増加している. 早期に手術が実施できれば卵管保存術が施行できる場合もあるため, 妊孕性温存を希望されるときは早期に診断することが重要になる. しかし, 妊娠初期の正常妊娠と初期流産の鑑別が困難な症例やassisted reproductive technology (ART) 治療に伴い稀なEP例 (卵巣妊娠, 腹膜妊娠など) が増加しているため診断に迷う症例も存在する. 我々の施設ではフローチャートに沿ってEPの診断・加療を行っているが, 妊娠初期の卵巣出血, 正常妊娠の腹水貯留例および初期流産と誤診した症例を経験した. そこで当科に紹介されたEP疑い例を振り返りEPの正診率の向上を図るために, 当科で腹腔鏡手術を施行したものの結果的にEPではなかった症例を検討した.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.30.383