腹腔鏡にて診断・治療に至った虫垂周囲炎を伴う右卵管茎捻転の一例
【緒言】 付属器茎捻転は女性の急性腹症の鑑別疾患の中でも代表的な疾患であり, 誤診や治療の遅れは妊孕性の低下や腹膜炎などの合併症を生じるため早期の診断および捻転解除が肝要である. 卵管茎捻転は卵巣を含まない卵管のみが捻転を起こしている病態であるが, 付属器茎捻転の中では稀な疾患と言われている. 今回我々は腹腔鏡にて診断・治療に至った虫垂周囲炎を伴う右卵管茎捻転の症例を経験したので報告する. 【症例】 患者:41歳, 0経妊0経産 既往歴:29歳 卵巣周囲偽嚢胞(左右不明)…他院にて腹腔鏡下手術 36歳 左卵巣出血…保存治療 主訴:下腹部痛 現病歴:3日前からの徐々に増悪する右下腹部痛を主訴に当...
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Veröffentlicht in: | 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2014, Vol.30(1), pp.209-212 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【緒言】 付属器茎捻転は女性の急性腹症の鑑別疾患の中でも代表的な疾患であり, 誤診や治療の遅れは妊孕性の低下や腹膜炎などの合併症を生じるため早期の診断および捻転解除が肝要である. 卵管茎捻転は卵巣を含まない卵管のみが捻転を起こしている病態であるが, 付属器茎捻転の中では稀な疾患と言われている. 今回我々は腹腔鏡にて診断・治療に至った虫垂周囲炎を伴う右卵管茎捻転の症例を経験したので報告する. 【症例】 患者:41歳, 0経妊0経産 既往歴:29歳 卵巣周囲偽嚢胞(左右不明)…他院にて腹腔鏡下手術 36歳 左卵巣出血…保存治療 主訴:下腹部痛 現病歴:3日前からの徐々に増悪する右下腹部痛を主訴に当院救急外来受診. 経腹超音波断層法にて虫垂炎を疑う所見と同時に骨盤内腫瘤も認めたため, 婦人科疾患精査目的で当科紹介となった. 初診時身体所見:下腹部全体に圧痛・反跳痛あり. 筋性防御も軽度認めた. 内診所見:下腹部全体の圧痛・反跳痛が強く, 主座ははっきりしない. |
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ISSN: | 1884-9938 1884-5746 |
DOI: | 10.5180/jsgoe.30.209 |