当院で経験した腹腔鏡手術を施行後, ovarian mucinous borderline tumorと判明した5症例について

【要旨】臨床経過, 画像上から悪性腫瘍は考えにくく, 腹腔鏡手術を施行したところ, mucinous borderline tumor(MBT)が判明した5症例を経験したので報告する. 3例は手拳大程度の卵巣腫瘍であり, 画像上悪性の可能性は少ないと判断し, 腹腔鏡手術を施行, 術後病理診断にて判明した. 2例は若年者の巨大卵巣腫瘍. 術前画像診断で悪性の可能性が低くinformed choiceを行い腹腔鏡補助下に付属器摘出を施行, 後日の病理検査にて粘液性境界悪性腫瘍と診断された. 5例とも, 今のところ再発所見は認めていない. 【序言】内視鏡手術の増加とともに, 術後に境界悪性腫瘍や卵巣...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2012-08, Vol.28 (1), p.363-372
Hauptverfasser: 奥田知宏, 吉岡崇, 秋山誠, 片岡恒, 大坪昌弘, 山下貞雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【要旨】臨床経過, 画像上から悪性腫瘍は考えにくく, 腹腔鏡手術を施行したところ, mucinous borderline tumor(MBT)が判明した5症例を経験したので報告する. 3例は手拳大程度の卵巣腫瘍であり, 画像上悪性の可能性は少ないと判断し, 腹腔鏡手術を施行, 術後病理診断にて判明した. 2例は若年者の巨大卵巣腫瘍. 術前画像診断で悪性の可能性が低くinformed choiceを行い腹腔鏡補助下に付属器摘出を施行, 後日の病理検査にて粘液性境界悪性腫瘍と診断された. 5例とも, 今のところ再発所見は認めていない. 【序言】内視鏡手術の増加とともに, 術後に境界悪性腫瘍や卵巣癌が判明する症例が散見される. 当院においても, 術前に良性と診断された卵巣腫瘍は, 腹腔鏡手術を第一選択とし, 悪性が疑われる症例については開腹術を選択しているが, 今回腹腔鏡手術後, 粘液性境界悪性腫瘍と診断された症例を5例経験したので, 文献的考察を交え報告する.
ISSN:1884-9938