病理組織診にて円靭帯の切除断端に病変を認めた鼠径部子宮内膜症の1例 ―標準術式を考える
【緒言】 鼠径部子宮内膜症は頻度1%未満の稀少部位子宮内膜症である1). 治療は手術療法が主体であるが, 稀な疾患のため円靱帯の切除範囲を含めて術式が確立されているとはいえない. 今回, 我々は, 病変の完全切除をする為に, 腹腔鏡下手術を併用し, 局所切除術を行った鼠径部子宮内膜症の1例を経験した. その実際と問題点について報告する. 【症例】 患者: 39歳, 女性 主訴:月経時における右鼡径部腫脹・疼痛 家族歴:特記事項なし 既往歴:特発性過眠症でリタリン(R)内服中 月経歴:月経順28日周期, 中等量, 月経困難なし 結婚歴: 27歳で結婚 妊娠歴:未経妊. 挙児希望なし 現病歴:患者...
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Veröffentlicht in: | 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2012-12, Vol.28 (2), p.567-571 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【緒言】 鼠径部子宮内膜症は頻度1%未満の稀少部位子宮内膜症である1). 治療は手術療法が主体であるが, 稀な疾患のため円靱帯の切除範囲を含めて術式が確立されているとはいえない. 今回, 我々は, 病変の完全切除をする為に, 腹腔鏡下手術を併用し, 局所切除術を行った鼠径部子宮内膜症の1例を経験した. その実際と問題点について報告する. 【症例】 患者: 39歳, 女性 主訴:月経時における右鼡径部腫脹・疼痛 家族歴:特記事項なし 既往歴:特発性過眠症でリタリン(R)内服中 月経歴:月経順28日周期, 中等量, 月経困難なし 結婚歴: 27歳で結婚 妊娠歴:未経妊. 挙児希望なし 現病歴:患者は, 36歳時より月経時に右鼡径部の腫脹を自覚するようになった. 職場で定期的に婦人科検診を受けていたが子宮筋腫を認める以外には, 特に異常を指摘されていなかった. 39歳時より月経時に右鼡径部痛も認めるようになり, X年10月当院外科を受診した. |
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ISSN: | 1884-9938 |