O-1329 単孔式腹腔鏡手術は術後疼痛を軽減するか:従来からのmultiple portによる腹腔鏡手術や体外法と比較して
【目的】単孔式腹腔鏡手術(以下SPA)は臍部の切開創が約2.5から3cmであり, 従来からの腹腔鏡手術よりも皮膚切開は大きく, また皮下の剥離面も大きくなることが多い. そのため術後の疼痛はSPAを施行することにより軽減されるかについて検討した. 【方法】2009年11月から2010年4月に行ったSPA症例について, 術後のVAS scaleを手術後4日目までその値と推移を評価した. また, 術後の鎮痛剤の使用回数も評価した. また同時期に行った従来からのmultiple portによる腹腔鏡手術や体外法(単孔)などについても同様に評価し比較した. 【結果】SPAでおこなった7症例は, 術後の...
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Veröffentlicht in: | 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2010, Vol.26 (1), p.145-145 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】単孔式腹腔鏡手術(以下SPA)は臍部の切開創が約2.5から3cmであり, 従来からの腹腔鏡手術よりも皮膚切開は大きく, また皮下の剥離面も大きくなることが多い. そのため術後の疼痛はSPAを施行することにより軽減されるかについて検討した. 【方法】2009年11月から2010年4月に行ったSPA症例について, 術後のVAS scaleを手術後4日目までその値と推移を評価した. また, 術後の鎮痛剤の使用回数も評価した. また同時期に行った従来からのmultiple portによる腹腔鏡手術や体外法(単孔)などについても同様に評価し比較した. 【結果】SPAでおこなった7症例は, 術後のVAS scaleの平均は術後1日目5.3, 2日1目4.0, 3日1目2.6, 4日目2.0であった. また鎮痛剤の使用回数の平均は手術当日0.33, 1日目0.33, 2日目0.16, 3-4日目0.0であった. また従来からのmultiplle portで行った腹腔鏡手術(19例), 体外法(単孔)(4例)後のVAS scaleの平均は術後1日目6.1, 8.5, 2日目4.2, 6.5, 3日目2.6, 5.0, 4日目1.9, 3.5であった. また鎮痛剤の使用回数は手術当日2.1, 1.3, 1日目0.36, 1.3, 2日目0.36, 1.0, 31日目0.0, 0.5, 4日目0.05, 0.3であった. 【考察】SPAはVAS scaleでは, 従来からのmultiple portによる腹腔鏡手術とは大きな差はなかった. しかし, 体外法と比べてVAS scaleの値は小さい傾向にあった. 一方, 鎮痛剤の使用回数は他の手技より少ない傾向にあった. SPAにより術後疼痛が軽減する可能性が考えられた. |
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ISSN: | 1884-9938 |