O-1210 間質部妊娠5例

卵管間質部は子宮筋層部を横断する卵管部分で, 平均直径は0.7mm, 長さは1-2cmである. この部分に妊娠しても初期は無症状で経緯するが, ある時期になると破裂して多量の出血をきたすことがある. そのために早期に診断して治療する必要がある. 開腹による子宮全摘術が昔のスタンダードであった. AJOGは今年1月に間質部妊娠の取り扱いに関するレビューを発表した. この中で様々な治療手技を示しているが, いずれの手技がベストなのか論議されている段階である. 当科においてこの3年間で扱った間質部妊娠5例について報告する. 症例1.30歳代 P(2) 左間質部妊娠破裂のため腹腔鏡下にて破裂部位から絨...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2010, Vol.26 (1), p.96-96
Hauptverfasser: 堀江清繁, 片岡信彦, 梶原宏貴
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:卵管間質部は子宮筋層部を横断する卵管部分で, 平均直径は0.7mm, 長さは1-2cmである. この部分に妊娠しても初期は無症状で経緯するが, ある時期になると破裂して多量の出血をきたすことがある. そのために早期に診断して治療する必要がある. 開腹による子宮全摘術が昔のスタンダードであった. AJOGは今年1月に間質部妊娠の取り扱いに関するレビューを発表した. この中で様々な治療手技を示しているが, いずれの手技がベストなのか論議されている段階である. 当科においてこの3年間で扱った間質部妊娠5例について報告する. 症例1.30歳代 P(2) 左間質部妊娠破裂のため腹腔鏡下にて破裂部位から絨毛除去した. 手術後血中hCGは順調に低下した. 症例2.30歳代 P(1) 未破裂の左間質部妊娠に対し, mini-cornual excisionを腹腔鏡下に施行し絨毛を吸引除去した. その8か月後右卵管峡部妊娠(未破裂)をきたし腹腔鏡下に卵管切除をおこなった. 症例3. P(2) 未破裂の左間質部妊娠に対し, mini-cornual excisionを腹腔鏡下に施行し絨毛を吸引除去した. その後血中hCG低下不良, 手術部位に一致してGSらしき像がみられるため開腹にてcornual resection施行した. 症例4.30歳代 P(2) 急性腹症のため救急車で来院した. 半間質部妊娠破裂であり, cornual resectionを腹腔鏡下に施行した. 症例5.20歳代 P(1) 右間質部妊娠破裂のため腹腔鏡下にcornuostomyをするも止血コントロールできず開腹して筋層縫合して止血した. その後1回出産(C/S)したが1年後右間質部妊娠のため開腹してcornuostomyを行い絨毛吸引除去した. 3年後再度右間質部妊娠をきたしたため開腹によるcornual resection施行した.
ISSN:1884-9938