支点から作用点が6cmの粘膜下筋腫捻除鉗子
[目的] 正常子宮では内子宮口から子宮底まで約4cmだが, 粘膜下筋腫があると約4~6cmに延長することが多い. 現在一般に使用されている胎盤鉗子, 改良胎盤鉗子は支点から作用点まで8~10cmなので, 子宮腔内で鉗子を開いた時, 鉗子の支点は内子宮口より2~6cm下方となり, 内子宮口が狭いため十分開けない状態となる. そこで内子宮口が鉗子の支点に位置するように支点から作用点が6cmのつめ付き粘膜下筋腫捻除鉗子を作製した. [方法] 平成17年9月から平成21年5月の粘膜下筋腫92例に対して本鉗子を用いた. ラミケンで十分に内子宮口を開き, 子宮鏡で観察しながら, 突出率の高い粘膜下筋腫に対...
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Zusammenfassung: | [目的] 正常子宮では内子宮口から子宮底まで約4cmだが, 粘膜下筋腫があると約4~6cmに延長することが多い. 現在一般に使用されている胎盤鉗子, 改良胎盤鉗子は支点から作用点まで8~10cmなので, 子宮腔内で鉗子を開いた時, 鉗子の支点は内子宮口より2~6cm下方となり, 内子宮口が狭いため十分開けない状態となる. そこで内子宮口が鉗子の支点に位置するように支点から作用点が6cmのつめ付き粘膜下筋腫捻除鉗子を作製した. [方法] 平成17年9月から平成21年5月の粘膜下筋腫92例に対して本鉗子を用いた. ラミケンで十分に内子宮口を開き, 子宮鏡で観察しながら, 突出率の高い粘膜下筋腫に対しては子宮鏡下操作なしに, また突出率の低い粘膜下筋腫に対しては太めの180°子宮鏡用電メスで子宮筋層から剥離後に, 本鉗子を用いて捻除した. [結果] 92例は平均年齢39.7(23~63)歳, 直径18.8(5~53)mm, 突出率75.8(10~100)%, 手術時間24.7(3~110)分, 摘出重量9.5(1~95)g, 出血量は少量(少量~127)gで合併症としては, 術後軽度のAsherman症候群が2例に認められたのみだった. 従来の鉗子と異なり子宮腔の中で自在に開くことができ筋腫の保持が容易であった. [考察] 従来の捻除用鉗子と異なり支点から作用点まで6cmと短くすることによって, 支点が内子宮口と一致し滑脱することなしに容易に筋腫を保持, 捻除することが可能であった. |
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ISSN: | 1884-9938 |