子宮筋腫完全核出前の筋腫細切回収の有用性の棚

【目的】巨大筋腫の腹腔鏡下核出術は, 筋腫による視野の狭小化, 大量出血, 長時間の手術時間等の問題があり手術を困難にしている. 筋腫を完全に子宮から核出する前にモルセレーターによる筋腫細切回収(MBR)する手技の有用性と安全性について後方視的検討を行った. 【方法】平成15年10月から平成20年1月までに行った10例の直径8cm以上の筋腫核出術例. 2本の皮下鋼線による吊り上げ法で腹腔鏡手術を行った. 症例により貯血式自己血輸血(PAT)を行い, 筋腫を完全に子宮から核出する前にモルセレーターによる筋腫細切回収(MBR)を行った. 28例のMBRを行っていない直径8cm以上の筋腫核出症例を比...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2009, Vol.25 (1), p.77-77
Hauptverfasser: 古俣大, 田中耕平, 渡辺良美, 野田隆弘, 飯田修一, 森滋, 鈴木雅州
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【目的】巨大筋腫の腹腔鏡下核出術は, 筋腫による視野の狭小化, 大量出血, 長時間の手術時間等の問題があり手術を困難にしている. 筋腫を完全に子宮から核出する前にモルセレーターによる筋腫細切回収(MBR)する手技の有用性と安全性について後方視的検討を行った. 【方法】平成15年10月から平成20年1月までに行った10例の直径8cm以上の筋腫核出術例. 2本の皮下鋼線による吊り上げ法で腹腔鏡手術を行った. 症例により貯血式自己血輸血(PAT)を行い, 筋腫を完全に子宮から核出する前にモルセレーターによる筋腫細切回収(MBR)を行った. 28例のMBRを行っていない直径8cm以上の筋腫核出症例を比較群として検討した. 【結果】平均年令, 平均BMIにおいて2群に有意差はなかった. MBR群で全ての10例に腹腔鏡下筋腫核出術を完遂できた. 最大筋腫径10.1(8.0-120)cm(比較群9.0cm, P=0.03). 最大筋腫重量376(150-640)g(比較群242g, P=0.01)とMBR群で は最大筋腫が大きいものであった. 平均手術時間は131(80-173)分(比較群125分), 平均術後血色素低下1.8g/dl(比較群1.2g/dl). 最大筋腫核の大きい症例では, MBR群が比較群に対し手術時間が短い傾向にあった. 比較群で開腹術に移行した2例は止血困難例と視野確保困難例であった. 視野確保困難例はMBRを行えば腹腔鏡下摘出が可能であったかもしれない. 【考察】巨大筋腫核出術において視野確保にはMBRが有用であることが示唆された.
ISSN:1884-9938