O-2416 当院における腹腔鏡下手術に伴う合併症に関する検討

当院では2004年より腹腔鏡手術を開始し, 2004年91例, 2005年158例, 2006年149例, 2007年197例を経験している. 今回, 2004年1月から2007年12月までの4年間に施行した595例を対象に術中偶発合併症, 術後合併症の発生状況を検討した. 595例の内訳は, 卵巣嚢腫148例, 子宮内膜症・チョコレート嚢腫158例, 子宮筋腫137例, 子宮全摘49例, 子宮外妊娠53例, 不妊症・その他50例である. 術中偶発合併症として腸管損傷を2例(0.33%), 尿管損傷を1例(0.16%)経験した. 術後合併症として肺水腫を1例(0.16%)経験した. また開腹移...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2008, Vol.24 (1), p.163-163
Hauptverfasser: 大貫裕子, 佐渡島陽子, 中村久基, 吉野修, 村田照夫, 西井修
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当院では2004年より腹腔鏡手術を開始し, 2004年91例, 2005年158例, 2006年149例, 2007年197例を経験している. 今回, 2004年1月から2007年12月までの4年間に施行した595例を対象に術中偶発合併症, 術後合併症の発生状況を検討した. 595例の内訳は, 卵巣嚢腫148例, 子宮内膜症・チョコレート嚢腫158例, 子宮筋腫137例, 子宮全摘49例, 子宮外妊娠53例, 不妊症・その他50例である. 術中偶発合併症として腸管損傷を2例(0.33%), 尿管損傷を1例(0.16%)経験した. 術後合併症として肺水腫を1例(0.16%)経験した. また開腹移行例は4年間で13例(2.13%)認められ, その適応の大部分は反腹開腹や子宮内膜症が原因の癒着であった. 疾患別に検討すると, 術中偶発合併症を起こした3例(2006年1例, 2007年2例)は全て子宮内膜症の症例であり, これは年々難易度の高い子宮内膜症症例を取り扱う機会が増えていることが関係しているといえる. 当院においてこの4年間に経験した子宮内膜症症例は158例であり, そのうちrAFSスコアで子宮内膜症stage4の症例は2004年9例, 2005年5例, 2006年11例, 2007年35例(この年に2例の偶発合併症が発生)と年々増加してきている. 今回, 特に腹腔鏡手術の合併症を発生するリスクが高い子宮内膜症の症例を中心に, 合併症予防の観点から術前処置, 術中操作, 術後管理について再考する.
ISSN:1884-9938