当科でTCRを施行した胎盤ポリープの3症例
胎盤ポリープは産褥期の大量出血の原因となり, その処置に苦慮することが多い. 今回, TCRを施行し, 子宮温存ができた胎盤ポリープ3症例を経験したので報告する. 症例1は33歳, 2妊1産. IVF-ET後のMD twinにて他医より紹介されるも妊娠19週でTTTSと診断され, 妊娠20週で中期中絶施行. 中絶後18日目に遺残胎盤認め子宮内清掃術行なうも多量の出血を認めたため入院管理となった. 造影MRIにて子宮内に強くenhanceされるポリープ状腫瘤を認め, 胎盤ポリープと診断した. 中絶後20日目に開腹による両側子宮動脈を結さつした後, TCR施行した. 子宮動脈の結さつを開放したとこ...
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Zusammenfassung: | 胎盤ポリープは産褥期の大量出血の原因となり, その処置に苦慮することが多い. 今回, TCRを施行し, 子宮温存ができた胎盤ポリープ3症例を経験したので報告する. 症例1は33歳, 2妊1産. IVF-ET後のMD twinにて他医より紹介されるも妊娠19週でTTTSと診断され, 妊娠20週で中期中絶施行. 中絶後18日目に遺残胎盤認め子宮内清掃術行なうも多量の出血を認めたため入院管理となった. 造影MRIにて子宮内に強くenhanceされるポリープ状腫瘤を認め, 胎盤ポリープと診断した. 中絶後20日目に開腹による両側子宮動脈を結さつした後, TCR施行した. 子宮動脈の結さつを開放したところ出血が多くなり, 最終的には左子宮動脈を結さつした. 術中出血量は884g, 手術時間は2時間55分であった. 症例2は32歳3妊1産. IVF-ET後のD-D twinにて他医より紹介. 妊娠36週3日で2児共自然分娩. 産褥13日目の造影MRIにて胎盤ポリープと診断した. 産褥15日目にTCR施行するも出血量少量で開腹することなく手術を終了した. 症例3は38歳1妊1産, 前期破水にて入院し, 妊娠39週0日で自然分娩となる. 1か月検診にて胎盤遺残疑う超音波所見があり, 子宮内清掃術施行しようとしたところ出血が多くなり, 一時中止し止血剤, 子宮収縮剤にて様子みた. 産褥41日目の造影MRIにて胎盤ポリープと診断するも超音波カラードップラにて拍動性の血流をポリープ内に認めたため, もうしばらく経過観察とした. 産褥72日目にポリープ内の血流の消失を確認したのち, 産褥77日目にTCR施行した. 術中出血量少量, 手術時間1時間15分であった. |
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ISSN: | 1884-9938 |