当科における子宮粘膜下筋腫に対する子宮鏡下手術

【目的】当科で施行した子宮鏡下手術の年次推移と適応疾患について検討した. その中で特に, 粘膜下筋腫に対する子宮鏡下手術の効果を貧血の改善と妊娠にて評価した. 【方法および結果】聖マリアンナ医科大学東横病院産婦人科において2000年1月から2005年7月までの過去5年7ヶ月間に施行した子宮鏡下手術の194例を対象とした. 年次推移は, 2000年から2005年までに25例, 39例, 37例, 36例, 33例, 24例(7月まで)であり年平均約35例であった. 対象疾患は, 子宮粘膜下筋腫124例, 子宮内膜ポリープ33例, 子宮奇形17例, 子宮腔内癒着13例であった. 最多であった粘膜下...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Hauptverfasser: 水原浩, 平野喜美恵, 大原樹, 奥田順子, 栗林靖, 石塚文平
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】当科で施行した子宮鏡下手術の年次推移と適応疾患について検討した. その中で特に, 粘膜下筋腫に対する子宮鏡下手術の効果を貧血の改善と妊娠にて評価した. 【方法および結果】聖マリアンナ医科大学東横病院産婦人科において2000年1月から2005年7月までの過去5年7ヶ月間に施行した子宮鏡下手術の194例を対象とした. 年次推移は, 2000年から2005年までに25例, 39例, 37例, 36例, 33例, 24例(7月まで)であり年平均約35例であった. 対象疾患は, 子宮粘膜下筋腫124例, 子宮内膜ポリープ33例, 子宮奇形17例, 子宮腔内癒着13例であった. 最多であった粘膜下筋腫の平均年齢は, 40.7±8.2歳, 経妊77例, 経産婦は64例であった. また, SHG時に測定した平均突出率は71.2±19.7%であった. 粘膜下筋腫の平均手術時間は, 27.6±23.2分でその検体重量は21.8±27.1gであった. 症状では過多月経が82例に認められ, 術前の平均Hb値は9.2±2.1g/dlであった. 術後の平均Hb値は12.1±1.0g/dlと貧血の改善が認められた. また, 12例に不妊症を合併しておりこの内7例に妊娠が確認された. 水中毒, 子宮穿孔, 出血等の偶発例は認めなかった. 【結論】聖マリアンナ医科大学東横病院が閉院した2005年7月までの過去5年7ヶ月間に194例の子宮鏡下手術を施行した. 対象症例は, 粘膜下筋腫が64%と最多であった. 粘膜下筋腫に対する子宮鏡下手術は, 過多月経, 貧血の改善や不妊症における着床因子の改善に有用であると同時に安全な手術であることがあらためて示された.
ISSN:1884-9938