当院における腹腔鏡下子宮筋腫核出術の後方視的解析
【目的】当院では腹腔鏡下筋腫核出術(LM)を導入しており, その後方視的解析結果を報告する. 【方法】対象は, 2001年1月から2005年12月の期間において, LMが必要かつ可能と判断された子宮筋腫患者33症例である. 術者は一人である. 年齢は37.9±6.3才(mean±SD)で, 未妊婦16例, 未産婦18例だった. 全例気腹法を用い, バゾプレシンを注入し筋層を超音波メスで切開したあと核出し, 創部は針付き2-0吸収糸で2層あるいは3層縫合した. 筋腫はモルセレータにて摘出した. 集積データを, 手術時間, 出血量, 合併症についてMann-Whitney test, one wa...
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Zusammenfassung: | 【目的】当院では腹腔鏡下筋腫核出術(LM)を導入しており, その後方視的解析結果を報告する. 【方法】対象は, 2001年1月から2005年12月の期間において, LMが必要かつ可能と判断された子宮筋腫患者33症例である. 術者は一人である. 年齢は37.9±6.3才(mean±SD)で, 未妊婦16例, 未産婦18例だった. 全例気腹法を用い, バゾプレシンを注入し筋層を超音波メスで切開したあと核出し, 創部は針付き2-0吸収糸で2層あるいは3層縫合した. 筋腫はモルセレータにて摘出した. 集積データを, 手術時間, 出血量, 合併症についてMann-Whitney test, one way ANOVA test, Simrnov testを用いて後方視的に解析した. 【結果】全症例で完遂できた. 筋腫最大径は64.4±25.7mmで最大径は130mm, 摘出個数は2.2±1.7個で最多8個, 最大筋腫核が100mm以上の症例は5例であった. 手術時間は154.0±58.2分, 出血は107.0±126.3mlであった. 筋腫個数では, 1個の場合は手術時間は139.6±63.0分, 出血は97.1±129.0mlで, 複数の場合は手術時間は169.3±50.0分, 出血は117.5±126.7mlであり, 手術時間は複数個群の方が長かったが(P=0.026), 出血量には差がなかった. 年度間に手術時間の差があり(P=0.014), 年数が経つほど短縮化していた. 出血量の平均値も初年度だけ多かった(P=0.0198). 全例, 特記すべき合併症はなかった. 【考察】年数が経つほど手術時間が短縮した一方で出血量は2年目以降に差が無かったこと, および筋腫個数が複数でも手術時間は長くなるが出血量は増加していなかったことからは, 慎重に安全性を最優先した手術操作を保ちながらの技術進歩が伺われた. |
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ISSN: | 1884-9938 |