大阪市立大学産科婦人科関連施設における過去5年間の鏡視下手術統計
近年婦人科領域において, 鏡視下手術が盛んに行われている. 大阪市立大学産科婦人科関連施設では2003年から関連病院鏡視下手術研究会を年2回行い, 知識, 技術の普及およびその共有を目指している. 今回関連施設で行われている鏡視下手術の実態について調査する目的で, 過去5年間のアンケート調査を行った. (抄録提出時点では, 参加14施設中11施設から回答を得ていたため, その11施設で検討した)鏡視下手術を行っている施設は, 2004年度で58.3%であった. 鏡視下手術施行施設において, 良性疾患手術に占める鏡視下手術の割合は17.1%(2000年度)から39.7%(2004年度)に達してい...
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Zusammenfassung: | 近年婦人科領域において, 鏡視下手術が盛んに行われている. 大阪市立大学産科婦人科関連施設では2003年から関連病院鏡視下手術研究会を年2回行い, 知識, 技術の普及およびその共有を目指している. 今回関連施設で行われている鏡視下手術の実態について調査する目的で, 過去5年間のアンケート調査を行った. (抄録提出時点では, 参加14施設中11施設から回答を得ていたため, その11施設で検討した)鏡視下手術を行っている施設は, 2004年度で58.3%であった. 鏡視下手術施行施設において, 良性疾患手術に占める鏡視下手術の割合は17.1%(2000年度)から39.7%(2004年度)に達している. うち腹腔鏡下手術が15.3%(2000年度)から31.3%(2004年度)へ, 子宮鏡下手術が1.8%(2000年度)から8.4%(2004年度)へ増加した. 腹腔鏡下手術症例の内訳では, 付属器手術が最も多く, 次いで子宮内膜症および腹腔内癒着症例が続いている. 手術機器や手技の進歩により手術適応が拡大し, LAMやLAVH症例はそれぞれ0.8, 1.5%(2000年度)から16.9, 12.5%(2004年度)へ増加している. 子宮外妊娠に対する腹腔鏡下手術の割合も, 11.4%(2000年度)から40.7%(2004年度)に増加している. 子宮鏡下手術の内訳は過去5年間で粘膜下筋腫切除術が65.3%, 子宮内膜ポリープ切除術が32.3%であった. 過去5年間の合併症発生率は, 腹腔鏡下手術で2.24%, 子宮鏡下手術で2.69%であった. さらなる鏡視下手術の普及と安全で確実な手術実施のため, 勉強会の継続, 手術施設でのマンパワーの確保や術者の交流などが必要と考えられる. |
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ISSN: | 1884-9938 |