安全な内視鏡外科手術を目指した教育システムの構築

内視鏡外科手術の進歩は目覚ましく, 胆嚢摘出術から始まり, 様々な外科手術が内視鏡外科手術で可能となってきた. 消化管癌に対しても, 比較的早期から内視鏡外科手術の導入が行われた. この様な状況下, 消化器外科医にとって, 内視鏡外科手術は必須の手術手技となったと言える. しかし, その導入は決して容易ではなく, 腹腔鏡下胆嚢摘出術のみを行っている施設も未だ多数認められる. Advanced endoscopic surgeryは一般外科手術の基本の上に成り立つと考える. まずは, 外科手術の基礎的修練が基礎となる. その上に講習会の受講, シュミレーションボックスでのトレーニング, 動物実験...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2005, Vol.21 (1), p.44-44
Hauptverfasser: 山田英夫, 近藤樹里, 木下敬弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:内視鏡外科手術の進歩は目覚ましく, 胆嚢摘出術から始まり, 様々な外科手術が内視鏡外科手術で可能となってきた. 消化管癌に対しても, 比較的早期から内視鏡外科手術の導入が行われた. この様な状況下, 消化器外科医にとって, 内視鏡外科手術は必須の手術手技となったと言える. しかし, その導入は決して容易ではなく, 腹腔鏡下胆嚢摘出術のみを行っている施設も未だ多数認められる. Advanced endoscopic surgeryは一般外科手術の基本の上に成り立つと考える. まずは, 外科手術の基礎的修練が基礎となる. その上に講習会の受講, シュミレーションボックスでのトレーニング, 動物実験などにより内視鏡外科手術のトレーニングをし, Basic endoscopic surgeryとしてlap. choleでの腹腔鏡下手術の臨床トレーニングを行う. 更にAdvanced endoscopic surgeryの臨床は, 内視鏡外科手術指導医の下でstep by stepで行っていくことが, 安全, 確実である. 実際の臨床を通してトレーニングを行うには, 手術を安全かつ確実に合理的な手術時間で行える指導者が必要である. また, トレーニングの効果を判定するためには客観的な評価が必要となる. そこで, トレーニング方法として基礎的知識の習得, bi-hand coordinationの習得としての縫合手技の習得, 動物実習, 臨床実習のカリキュラムを作成している. 個人の評価としては, 縫合手技の時間, 解剖の知識, 機器の知識, 手技の知識をスコアー化して総合得点を評価している. その評価を参考にして臨床のどの手技をトレーニングさせるかを決定する. 以上, 我々の施設での内視鏡外科手術のトレーニング方法について供覧する.
ISSN:1884-9938