当科における腹腔鏡下子宮筋腫核出術とその後の妊娠について

子宮筋腫症例の挙児希望例に対しては術後癒着などの面から腹腔鏡下での筋腫核出術が増加している. 今回当院での腹腔鏡下子宮筋腫核出術とその後に妊娠した症例について検討した. 2001年1月より2003年12月までに当院において施行した腹腔鏡下子宮筋腫核出術は50例であった. 平均年齢は33.26歳, 主訴は検診での指摘が12例(24%)と最も多く次いで挙児希望9例(18%)であった. 他疾患との合併は9例(18%)に認めチョコレート嚢種3例(33%), 漿液性嚢胞腺腫3例(33%)などであった. 平均核出個数は1.96個(16個), 主要平均径は67.2mm(20111mm)平均手術時間は197分...

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Hauptverfasser: 伊藤裕徳, 菊池由加子, 橋本一郎, 小坂由紀子, 神余泰宏, 吉田孝, 野間純, 吉田信隆
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:子宮筋腫症例の挙児希望例に対しては術後癒着などの面から腹腔鏡下での筋腫核出術が増加している. 今回当院での腹腔鏡下子宮筋腫核出術とその後に妊娠した症例について検討した. 2001年1月より2003年12月までに当院において施行した腹腔鏡下子宮筋腫核出術は50例であった. 平均年齢は33.26歳, 主訴は検診での指摘が12例(24%)と最も多く次いで挙児希望9例(18%)であった. 他疾患との合併は9例(18%)に認めチョコレート嚢種3例(33%), 漿液性嚢胞腺腫3例(33%)などであった. 平均核出個数は1.96個(16個), 主要平均径は67.2mm(20111mm)平均手術時間は197分(95350分), 平均出血量は349ml(少量1870ml)であった, 手術後妊娠した症例は10例(20%)に認めすべて単胎妊娠であり, 他疾患を合併していたものはチョコレート嚢腫を合併していた1例のみであった. 筋腫の部位では筋層内筋腫が8例(80%)であり, 内腔が変形していたと考えられる症例がその後妊娠に至る可能性が高いと考えられた. 主訴が挙児希望であった9例のうち妊娠に至ったのは3例(33%)であり, その治療はタイミング法, AIH, IVF各1例であり他疾患を合併していた2例はいずれも妊娠しなかった. 今後も妊孕性温存のための子宮筋腫核出術は増加していくと思われるが, さらに症例を重ねたいと考えている.
ISSN:1884-9938