子宮内膜癒着症と子宮中隔の術中子宮腔内造影
子宮内膜癒着症はレゼクトスコープや剪刀, ゾンデで剥離し, 子宮中隔はレゼクトスコープで切除される1), 2). 術中にどれだけ剥離, 切除がおこなわれているかを判定するのはレゼクトスコープによることが多いが, 内視鏡的に判断するのは実際にはそれほど容易ではない. 子宮内操作の結果は, 術後に子宮卵管造影や子宮鏡で客観的に評価されるが, 必ずしも十分な剥離, 切除がおこなわれているとは限らず, 改めて再手術が必要となることもある. そのような問題を解決するために, 術中に子宮腔内造影をおこない, どの程度剥離, 切除されているかをリアルタイムに確かめながら手術操作をすすめることが可能かどうかを...
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Veröffentlicht in: | 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2003, Vol.19 (1), p.181-183 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 子宮内膜癒着症はレゼクトスコープや剪刀, ゾンデで剥離し, 子宮中隔はレゼクトスコープで切除される1), 2). 術中にどれだけ剥離, 切除がおこなわれているかを判定するのはレゼクトスコープによることが多いが, 内視鏡的に判断するのは実際にはそれほど容易ではない. 子宮内操作の結果は, 術後に子宮卵管造影や子宮鏡で客観的に評価されるが, 必ずしも十分な剥離, 切除がおこなわれているとは限らず, 改めて再手術が必要となることもある. そのような問題を解決するために, 術中に子宮腔内造影をおこない, どの程度剥離, 切除されているかをリアルタイムに確かめながら手術操作をすすめることが可能かどうかを検討した. 00年から01年の2年間で子宮卵管造影, 子宮鏡, 腹腔鏡およびMRIで診断した子宮内膜癒着症8例(28~44才, 平均32才)と子宮中隔2例(29および31才)を対象とした. 手術前日にラミナリア桿をまず2~3本挿入し, 約6時間後に7~8本に入れ換えて十分頚管を拡大した. 麻酔は気管内挿管の全身麻酔とした. 子宮内の透視造影は, マルチン単鈎で子宮頸部を保持し, 先端のやや太い(8mm)50mlプラスチック製シリンジを用いて, 手動で水溶性造影剤のイオパミロン300を注入した. 注入は造影モニターを観察しながら子宮腔の全域が造影剤で充満するよう急速に注入した. 1回の造影に要する造影剤の量は20~30mlで時間は約5秒, 3~4回造影が必要なことが多く計15~20秒, 平均60~120mlを要した. 術者らはプロテクターを着用した. |
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ISSN: | 1884-9938 |