胎児鏡下に臍帯血流遮断を行った2症例

TRAPS(twin reversed arterial perfusion sequence)では, 血管吻合を介し, 健児は高心拍出量性心不全に陥る可能性がある. 種々の侵襲的方法による無心体児への血流遮断が報告されているが, 胎児鏡下に無心体の臍帯遮断を行った2例を報告する. 予後に関して十分に説明し, インフォームドコンセントを得た上で無心体児の血流遮断を考慮した. セボフルランによる全身麻酔で母体腹壁を切開し超音波モニター下に子宮腔内に腹腔鏡用トラカール10mm(アップルメディカル社)を刺入し, 10mm内視鏡で子宮腔内を観察した. さらに2か所に胸腔用ソラコポート11.5mm・5....

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Hauptverfasser: 鴨下詠美, 川内博人, 藤田一博, 石川雅一, 西島正博
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:TRAPS(twin reversed arterial perfusion sequence)では, 血管吻合を介し, 健児は高心拍出量性心不全に陥る可能性がある. 種々の侵襲的方法による無心体児への血流遮断が報告されているが, 胎児鏡下に無心体の臍帯遮断を行った2例を報告する. 予後に関して十分に説明し, インフォームドコンセントを得た上で無心体児の血流遮断を考慮した. セボフルランによる全身麻酔で母体腹壁を切開し超音波モニター下に子宮腔内に腹腔鏡用トラカール10mm(アップルメディカル社)を刺入し, 10mm内視鏡で子宮腔内を観察した. さらに2か所に胸腔用ソラコポート11.5mm・5.5mm(オートスーチャージャパン社)を刺入し, 鉗子で無心体児の臍帯を把持挾鉗, ENDOGIA30-3.5cm(オートスーチャージャパン社)で切断した. 術後の子宮収縮は塩酸リトドリン, 硫酸マグネシウムで抑制し, 疼痛は持続硬膜外麻酔でコントロールした. 胎児鏡の実際をビデオで供覧する.
ISSN:1884-9938