遠隔地病院での内視鏡手術の現状と問題点
岩手県北沿岸の遠隔地中核病院である当院では1996年以来子宮鏡下手術, 1998年(新病院移転)より腹腔鏡下手術を導入した. これまで子宮鏡下手術62例と腹腔鏡下手術を施行した99例を検討しその現状と問題点を探ってみた. 1)子宮鏡下手術は粘膜下筋腫11例, 子宮内膜ポリープ51例であり, レゼクトした結果atypical polyp 2例, adenomatous polyp 1例, endometrial hyperplasia 3例であった. 2)LAVH18例, LAM12例, 卵巣摘除43例, 不妊症11例, 子宮外妊娠3例, 観察2例の59例であった. 3)LAVH症例は子宮の可動...
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Zusammenfassung: | 岩手県北沿岸の遠隔地中核病院である当院では1996年以来子宮鏡下手術, 1998年(新病院移転)より腹腔鏡下手術を導入した. これまで子宮鏡下手術62例と腹腔鏡下手術を施行した99例を検討しその現状と問題点を探ってみた. 1)子宮鏡下手術は粘膜下筋腫11例, 子宮内膜ポリープ51例であり, レゼクトした結果atypical polyp 2例, adenomatous polyp 1例, endometrial hyperplasia 3例であった. 2)LAVH18例, LAM12例, 卵巣摘除43例, 不妊症11例, 子宮外妊娠3例, 観察2例の59例であった. 3)LAVH症例は子宮の可動性が悪く膣式全摘不能と推定された子宮筋腫13例, 子宮頸部上皮内癌5例で18例で, 1例が強固の癒着と出血にて開腹手術に変更せざるを得なかった. 4)腹腔鏡下卵巣摘除症例 卵巣摘除症例は29例で摘出物の病理診断は成熟奇形腫9例, 漿液性嚢胞腺腫22例, ムチン性嚢胞腺腫5例, 内膜症腫瘤5例, 卵管水腫1例, 卵巣癌1例であり, 摘出物が1000g以上の症例が3例あった. また7例が, 強固癒着, 悪性腫瘍などのため開腹手術へ移行した. 6)不妊症例では細径腹腔鏡システムを使用し低侵襲に努めている. 7)子宮外妊娠は2例で, 1例は細径腹腔鏡システムのみで線状切開を施行できた. 遠隔地病院でも内視鏡手術を積極的におこなっているが, 医師不足のために苦労しているので, その現状についても述べたい. |
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ISSN: | 1884-9938 |