腹腔鏡下手術後の悪心嘔吐の頻度と予防的メトクロプラミド投与についての検討
〔目的〕術後の悪心嘔吐(post operative nausea and vomitting; PONV)は腹腔鏡下手術後にも多くの頻度で起こることが知られている. 当科における開腹術後PONVと腹腔鏡下手術後PONVの頻度や発生時期について検討した. そしてPONVを減らすために腹腔鏡下手術術後術後4~5時間目にメトクロプラミドを予防的に投与しその効果を検討した. 〔方法〕対象は53例の腹腔鏡下手術症例, 予防的投与群20例および開腹術症例17例である. PONVは腹腔鏡下手術術後54.7%に開腹術では70.6%に認められた. また腹腔鏡下手術PONVは術後早期と約5時間後に集中する傾向が...
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Zusammenfassung: | 〔目的〕術後の悪心嘔吐(post operative nausea and vomitting; PONV)は腹腔鏡下手術後にも多くの頻度で起こることが知られている. 当科における開腹術後PONVと腹腔鏡下手術後PONVの頻度や発生時期について検討した. そしてPONVを減らすために腹腔鏡下手術術後術後4~5時間目にメトクロプラミドを予防的に投与しその効果を検討した. 〔方法〕対象は53例の腹腔鏡下手術症例, 予防的投与群20例および開腹術症例17例である. PONVは腹腔鏡下手術術後54.7%に開腹術では70.6%に認められた. また腹腔鏡下手術PONVは術後早期と約5時間後に集中する傾向が認められた. PONVの評価として点数化してその点数を検討した. 点数は, 悪心なし; 0, 体動時の悪心; 1, 安静時悪心; 2, Retching; 3, Vomiting; 4とした. そこで, 予防的にメトクロプラミドを術後4-5時間目に投与して後期に起こるPONVを予防できないか検討した. 予防的投与群20例例と非予防的投与群53例の2群間において年齢, 麻酔方法, 麻酔時間, 手術時間, 生理後の日数, sevoflurene量, N_2 O量には有意差なかった. 〔結果〕メトクロプラミド予防的投与によりPONVの頻度は25%に押さえることができた. また, PONV点数は非予防的投与群では平均2.74点であり予防的投与群では0.8点であった(p |
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ISSN: | 1884-9938 |