腹腔鏡下に修復できた腸管損傷の1例
腹腔鏡周辺機器の進歩によって腹腔鏡下手術の適応は, 非常に拡大され婦人科良性疾患の多くが対象となり, 今や日常診療にとって避けて通れない手術手段の一つとなりつつある. この腹腔鏡下手術は, 限られた方向から限られた視野で限られた鉗子を用いて開腹術と同様な手術をブラウン管に写し出された映像を見ながら手術を行うことから, 開腹術にない偶発合併症が起こり得る. 偶発合併症の中でもガス栓塞, 大血管損傷ならびに腸管損傷は, 致命傷となりうる重大な事故である. ガス栓塞と血管損傷は, 事故発生とともに患者の急変や出血によって異常に気が付く. この場合, 合併症を如何に早く察知し対処できるかが救命できるか...
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Veröffentlicht in: | 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 1997, Vol.13 (1), p.153-156 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 腹腔鏡周辺機器の進歩によって腹腔鏡下手術の適応は, 非常に拡大され婦人科良性疾患の多くが対象となり, 今や日常診療にとって避けて通れない手術手段の一つとなりつつある. この腹腔鏡下手術は, 限られた方向から限られた視野で限られた鉗子を用いて開腹術と同様な手術をブラウン管に写し出された映像を見ながら手術を行うことから, 開腹術にない偶発合併症が起こり得る. 偶発合併症の中でもガス栓塞, 大血管損傷ならびに腸管損傷は, 致命傷となりうる重大な事故である. ガス栓塞と血管損傷は, 事故発生とともに患者の急変や出血によって異常に気が付く. この場合, 合併症を如何に早く察知し対処できるかが救命できるかどうかの岐路となる. 一方, 腸管損傷は, トロカール穿刺, 癒着剥離術, 鉗子操作ならびにモノポーラ電極によるスパークなどによって起こる. 手術中に腸管損傷に気付けば大事に至らず対処が可能であるが, 腸管損傷に気付かない場合には, 術後に腹膜炎を誘発し重大な事故となる. |
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ISSN: | 1884-9938 |