腹壁吊り上げ法によるLparoscopically Assisted Vaginal Hysteredomy(LAVH)

1991年11月より当院では, 膣式子宮摘出術が困難と思われる症例に対しIAVHを施行しており, さらに1994年7月からは, この術式にキルシュナー鋼線を用いた腹壁吊り上げ法を採用している. 今回我々は, 気腹法を用いたLAVH13例, 腹壁吊り上げ法を用いた1AVH12例のビデオ記録, 使用手術器具, 手術時間, 出血量, 摘出検体重量, 術後疼痛, 平均入院日数を比較することにより, LAVHを腹壁吊り上げ法で行うことの有用性およびその問題点について検討した. その結果, 主な利点として, 1)円靭帯, 卵巣固有靭帯, 卵管等の結紮切断が, 腹腔鏡下手術専用の器具を使用することなく容易に...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 1995, Vol.11 (1), p.257-257
Hauptverfasser: 木挽貢慈, 西尾瑞香, 大原聡, 岩田壮吉, 林保良, 関賢一, 岩田嘉行
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1991年11月より当院では, 膣式子宮摘出術が困難と思われる症例に対しIAVHを施行しており, さらに1994年7月からは, この術式にキルシュナー鋼線を用いた腹壁吊り上げ法を採用している. 今回我々は, 気腹法を用いたLAVH13例, 腹壁吊り上げ法を用いた1AVH12例のビデオ記録, 使用手術器具, 手術時間, 出血量, 摘出検体重量, 術後疼痛, 平均入院日数を比較することにより, LAVHを腹壁吊り上げ法で行うことの有用性およびその問題点について検討した. その結果, 主な利点として, 1)円靭帯, 卵巣固有靭帯, 卵管等の結紮切断が, 腹腔鏡下手術専用の器具を使用することなく容易に行える, 2)子宮の摘出, 膣閉塞の手技を, 腹腔内から観察, 補助することが可能である, 等の点が挙げられた. 一方で, 1)尿の貯留による膀胱の下垂や腸管の呼吸性移動による視野妨害の頻度が高い, 2)術後疼痛の軽減がやや遅延する, 等の点が今後の課題であると考えられた.
ISSN:1884-9938