吊り上げ式腹腔鏡下手術における工夫

腹壁吊り上げ方式導入に伴い, 腹腔内の気密性保持の必要性から開放された腹腔鏡下手術は, 感覚的により開腹手術に近づき, ますます広まっていくものと思われる. しかしながら, 本手術が内包する術野ならびに操作性の制限が, 本手術下の手術手技を困難なものとし, 所要時間を長引かせる原因であることに関してはさしたる進歩はない, 従来, 本手術下の視野の確保は, 腹壁の挙上・腸管内容の排出・骨盤高位・子宮腔部の把持による子宮の挙上などにより行われてきたが, これらの方法をもってしても術中の小腸の下垂や把持鉗子の滑脱による病変部の落下など, 最適な術野を維持することに困難を感じることは少なくなかった....

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 1995, Vol.11 (1), p.248-248
Hauptverfasser: 村上節, 吉永浩介, 深谷孝夫, 今野良, 戸澤秀夫, 矢嶋聰
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:腹壁吊り上げ方式導入に伴い, 腹腔内の気密性保持の必要性から開放された腹腔鏡下手術は, 感覚的により開腹手術に近づき, ますます広まっていくものと思われる. しかしながら, 本手術が内包する術野ならびに操作性の制限が, 本手術下の手術手技を困難なものとし, 所要時間を長引かせる原因であることに関してはさしたる進歩はない, 従来, 本手術下の視野の確保は, 腹壁の挙上・腸管内容の排出・骨盤高位・子宮腔部の把持による子宮の挙上などにより行われてきたが, これらの方法をもってしても術中の小腸の下垂や把持鉗子の滑脱による病変部の落下など, 最適な術野を維持することに困難を感じることは少なくなかった. そこで我々は, さらなる視野の改善を目的とした, メトロイリンテルによるダグラス窩充填法を考案した.
ISSN:1884-9938