早期診断により腹腔鏡下に手術し得た卵管間質部妊娠の1例
卵管間質部妊娠は大部分が破裂の形で中絶し, 重篤な症状を呈する場合が多い. 今回, 妊娠早期に診断し, 腹腔鏡下に手術し得た卵管間質部妊娠の1例を経験したので報告する. (症例)33才, 3-G, 1-P. 無月経を主訴に他院を受診し子宮外妊娠の疑いで当院を紹介され受診. 超音波検査にて子宮内にGS(-), 子宮外にGS(+), Fetus(+), FHB(+)で, 超音波上での位置関係より卵管間質部または峡部妊娠が強く疑われ, 即日入院となり緊急腹腔鏡検査を施行した. 腹腔内に出血はなく, 左卵管間質部に表面血管が増生怒張し暗赤色に膨隆した腫瘤を, 認めたため左卵管間質部妊娠と診断した. 直...
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Veröffentlicht in: | 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 1993, Vol.9 (1), p.155-155 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 卵管間質部妊娠は大部分が破裂の形で中絶し, 重篤な症状を呈する場合が多い. 今回, 妊娠早期に診断し, 腹腔鏡下に手術し得た卵管間質部妊娠の1例を経験したので報告する. (症例)33才, 3-G, 1-P. 無月経を主訴に他院を受診し子宮外妊娠の疑いで当院を紹介され受診. 超音波検査にて子宮内にGS(-), 子宮外にGS(+), Fetus(+), FHB(+)で, 超音波上での位置関係より卵管間質部または峡部妊娠が強く疑われ, 即日入院となり緊急腹腔鏡検査を施行した. 腹腔内に出血はなく, 左卵管間質部に表面血管が増生怒張し暗赤色に膨隆した腫瘤を, 認めたため左卵管間質部妊娠と診断した. 直ちに腫瘤周辺部にバゾプレッシンを局注し, 鋏鉗子で腫瘤を切開し内容を摘出した. 処置による出血はほとんど認められなかった. 最後に切開部を縫合し手術を終了した. 術後は尿中HCGも順調に低下し, 8日目に退院となった. 卵管間質部妊娠であっても早期診断により腹腔鏡下の手術が可能であった. |
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ISSN: | 1884-9938 |